Q44:電話 ページ45
俺がそう思っていると、携帯が着信を告げる。
「!?」
さすがに驚いたが、相手を見て俺は電話を取った。
「……もしもし?」
『あ……如月だけど……今大丈夫?』
如月さんのそう言う声は不安そうなもので、思わず俺は笑ってしまう。
「大丈夫です。俺も聞きたいことがあったので」
『聞きたいこと?』
「はい。凄く個人的なことなので、答えたくなければ無言……いえ。解答拒否と言っていただいて……」
『わかった。答えられる範囲で答えるよ』
「良いんですか?」
『良いも何も……隠す必要ないでしょ?』
如月さんの言葉に、俺は頭を抱えた。
(信用されるのはありがたいが……少し複雑だ)
俺がそんなことを考えていると、如月さんが小さく笑う声が聞こえた。
『……何から聞きたいの?』
「あ、はい。まずは……如月さん達の……保育園の件なんですけど……」
俺はそこから、なるべく誤解を産まないように、説明を加えて、話した。
全て話し終えると、如月さんはゆっくりと話し始めた。
『保育園からは遠い……か。確かにね……』
如月さんは静かに呟く。
その声からは、苦笑しているのが伺える。
『……私と虹村くん、引っ越してるんだよ。そこからだと、小学校が遠いから……それに私……赤司くんと違って、良い噂がないし』
「良い噂?たとえば?」
『聞いてないの?』
如月さんは、さも意外そうに呟く。
が、如月さんはゆっくりと話し始めた。
俺は如月さんの話を、本心から驚きながら聞いていた。
※
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作者名:アマユリ | 作成日時:2021年11月20日 16時