Q19:違和感の謎 ページ20
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ボクが第3体育館のキャットウォークで、先輩女子バスケ部の試合を見ていると、そこに駆け込んできた同じ男バスの先輩や同学年の人達。
ボクに気づかず、試合がよく見えるその場所は先輩達に埋められてしまった。
ビーーー!
「スゲェ……如月先輩が切り込んで、レイアップを決めやがった……!」
ブザー音の後に、青い髪の人がそう呟く。
ボクはこっそりと移動して、試合が見える場所に移動した。
そこには、ボールをスティールする先輩の姿が。
「如月!キャプテン!」
「少しは副キャプテンも決めてよ!」
如月と呼ばれた先輩はそう言いながら、ボールをキャプテンへと回す。
その連携はとても綺麗でスムーズに見えた。
けど……ボクは見てしまった。
如月という先輩の足首に、テーピングがされているのを。
それから、ボクの意識は如月先輩の足首に向いてしまい、試合どころじゃなかったです。
しばらくして、女子の試合は終わり、結果は55対46で先輩達が勝ちましたけど……。
ボクはふと、まだいる人物に顔を向けた。
「……先輩の動きは悪くなかったが……やはり、あの怪我はほうっておけないな」
赤い髪をした彼はそう呟くと、歩き出し、まだ下にいる先輩のそばへと向かっていった。
しばらく見ていると、先輩の肩が大きく跳ね、片付けの手を止めると顔が彼の方に向き、何かを話しているようだった。
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作者名:アマユリ | 作成日時:2021年11月20日 16時