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コネシマさんたちがW国に帰ってから一年が経った。
戦争中と言っていたので直ぐに来れないのは分かっていたけれど、あんなにも賑やかだったのにコネシマさんたちと出会う前の生活に戻るのは寂しい。
コネシマさんたちと連絡が途絶えている今、コネシマさんたちは元気にしているのだろうか。怪我や病気などをしてないだろうかと心配になる。
私は転職はせずに相変わらずクソみたいな会社で残業に明け暮れていた。
一人ぼっちの家に帰り、ご飯を食べてお風呂に入ってすぐに寝るだけの元の日常に戻ってしまった。
いつものように残業を終えて家に帰ると、家の明かりが何故かついていた。
コネシマさんたちの内の誰かが遊びに来たのか、それともただの泥棒なのか。
私は一応警戒をしながらおそるおそるリビングの中に入ると、知らない人がケーキを食べながら寛いでいた。
？「ここのケーキは絶品だな…。今度来た時にまた買うとしよう」
「あの、すみません。どちら様ですか…？」
金髪の髪に、ルビーの瞳の男性がケーキを食べていた。その人は、私の声に気付いたのかこちらを振り返った。
？「貴女がAさんか、俺はグルッペンと言う。コネシマたちが世話になったので挨拶に伺わせて貰った」
「もしかしてW国の総統様ですか…！？御挨拶が遅れて申し訳ございません、田中Aと申します！」
「そう畏まらなくても良いぞ」と、グルッペンさんにくすりと笑われる。
「この家にはどうやって入ったんですか」と尋ねると、「大先生が持っていた合鍵を拝借したんだ」とグルッペンさんが教えてくれた。
gr「Aさんには礼が言いたかったから、一度会ってみたかったんだ」
「そんな…私は大したことをしていませんよ。コネシマさんたちはお元気ですか？」
gr「あいつらも元気にしているぞ。なんだこっちに戻ってから、まだAさんに会いに来てなかったのか」
「まだってどういうことなんですか？」
gr「まぁ、そのうち直ぐに分かるさ。Aさんもケーキを食べるといい」
グルッペンさんの言う事に疑問を持つが、グルッペンさんに洋菓子店の箱に入っているケーキを勧められる。
「どれも美味しそうですね。私、コーヒー淹れますね」
gr「すまないな、Aさん」
深夜のスイーツに背徳感を感じながらコーヒーを片手にケーキを食べながらグルッペンさんと一緒に談笑をしていると、リビングのドアが勢いよく開かれた。
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