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リビングを後にしたロボロさんと入れ替わりで、今度はシャオさんがリビングに入って来た。
sha「A〜、髪乾かして！」
「はーい、シャオさん前にどうぞ座ってください」
sha「やった、ありがとうA！」
私はシャオさんにこちらに来るよう促すと、シャオさんは手慣れたように私の前にストンと座り込んだ。
先程からコンセントに差し込んだままのドライヤーを私は構えると、私はシャオさんの髪に温風を当て始めた。
sha「Aと明日でお別れとか寂しくなるなぁ」
「私も寂しいです。シャオさんにはいつも助けられました、本当にありがとうございました」
sha「助けてくれたのはAの方や、ありがとうな」
シャオさんは我が家にやって来た日から積極的に手伝いをしてくれたり、気を遣ってくれて本当に感謝でしかない。
「シャオさんは私のお兄さん的存在でしたよ」
「でしたよって過去形なんか…。もしAが妹になってくれるんやったら俺はいつでも大歓迎やで？」と、シャオさんは嬉しそうに笑った。
sha「Aに聞いときたいことがあるんやけどさ」
「何ですか、シャオさん？」と言いながら、私は飲み掛けの缶ビールを口にした。
sha「あのさ、シッマとはもう付き合ってんの？」
ごほっ…！と思わずビールが気管に入り、噎せ返ってしまう。
「シャオさん、何でそんなことを…！？」
「A、動揺しすぎやって！」とシャオさんはケラケラと笑った。
どうしてシャオさんはロボロさんと同様に、コネシマさんのことを話に振ってくるのだろうか。
もしかして私は分かり易すぎるのかと、頭を抱えてしまう。
sha「シッマとAの二人の距離感がなんか前と比べて近くなった気がするしー…。シッマも心無いくせに、Aのことめちゃくちゃ気に掛けてるから…」
「申し訳ないですけど、シャオさんが期待しているものは全く無いですよ？」
「そっかぁ…」と、シャオさんは眉を下げながら残念そうに呟いた。
「シャオさん、髪乾きましたよ」
sha「ありがとうな、A」
「どういたしまして」
sha「…あかん、明日でAに会えんくなるかもしれへんと思うと泣けてしまいそうや」
シャオさんは涙を目に浮かばせながら笑っていた。
「…A、ありがとうな」と言いながらシャオさんは立ち上がり、シャオさんは自分の部屋へと戻って行ってしまった。
シャオさんの声は、いつもより少し震えていた。
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