【d!】社畜と異世界人2【リメイク版】 (ページ44)

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翌朝。

すっかり熱は下がって体調も良くなったので、コネシマさんたちから仕事に行くためのお許しをようやく得ることが出来た。
なので、今日から仕事に復帰することにした。

zm「A、弁当これ持って行き！」

「いつもありがとうございます、ゾムさん。あと今日の帰りは遅くなると思います」

zm「分かった。気を付けて帰って来てな。あんまり遅いようやったら誰かが迎えに行くで」

「迎えは大丈夫ですよ、ゾムさん」

ゾムさんから弁当袋を受け取り、「いってらっしゃい！」と、見送られながら私は家を出た。

久し振りに出勤をすると、休んでいた間の分の仕事は私のデスクの上に山のように積まれていた。
これだけで通常業務の分の仕事量だと思うと、気が遠くなる。

クソ上司に休んだことに対してのお詫びをすると、顔を合わせるなり私が休んでいた間にクソ上司がためていた分の仕事を嫌味を言いながら渡して来た。
提出締め切りが明日の朝というものもあることに殺意が沸々と湧いた。

私が休んでいる時に、なぜ他の人に振らなかったのか。休んでしまっていた分だけ、ご丁寧に仕事を増やされている。
今日中に全部片付く気が全くしないので、完全週休二日制の超ホワイト企業に転職してやろうか。

ようやく無事に仕事を終えると、なんとか終電には間に合いそうだ。荷物を急いで纏めて、タイムカードを押してから会社をヒールで全力疾走しながら駅へと向かった。

駆け込み乗車は良くないとは分かってはいても、既にホームまで来ている終電に乗り込むと息絶え絶えだ。

最寄り駅に到着した電車を降りて、駅を出て漸く家に着くと家の前に見知らぬ一人の男の人がいた。

仕事で疲れているので軽く会釈をして、私は家の中に入ろうとした。

？「あー！！やっと見つけた！！！！」

会釈をした相手は私の顔を見るなり近所迷惑になるほどの大きな声で、私を指差しながら叫んだ。

どこからどう見ても怪しい人だし、他人の振りをしておこうか。家の鍵を鞄から出そうとする。

？「ちょっと！お願いやから無視せんといてや！！」

彼をまじまじと見ると、この男の人は私より少し背が低い。くりくりとしたピンクの瞳がより幼く見える。

「ごめんなさい、小さかったので気付きませんでした」

？「俺とあんさん、そんな大して変わらんやろ！」

鋭い的確なツッコミがとても冴えている。冗談が通じてノリが良いし、揶揄うのが面白い。