【d!】社畜と異世界人2【リメイク版】 (ページ5)

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貴重な二連休が終わり、地獄の連勤の日々の幕開けだ。休日明けの仕事ほど嫌なものはない。

ニュースの天気予報を見ながら、私とコネシマさんたちが食べる分の朝ご飯、お昼ご飯、夜ご飯を作る。自分のお昼ご飯の分は弁当箱に詰めてしまう。

ご飯の準備が出来てスーツに着替え終えた頃には、コネシマさんが眠い目を擦りながら起きて来た。

「おはようございます、コネシマさん早いですね」

kn「おはよ、A。大先生に蹴られて目が覚めたわ」

昨晩のことには触れずまるで無かったことのように、コネシマさんは話し掛けてくれた。その方が私としても助かる。

「コネシマさん、私そろそろ仕事に行って来ますね」

「ん、いってらっしゃい」と、寝起きで眠そうなコネシマさんに見送られながら私は家を出た。

会社に着くと、いつも通り仕事に取り掛かった。

休日明けの問い合わせの電話は外線内線を問わず殺到し延々と鳴り響く。
次第には電話が鳴っていないにもかかわらず、鳴っているような幻聴までもが聞こえるようになっていた。

仕事の合間の休憩時間を利用して、ショッピくんの必要な物を簡単に買いに行く。
ついでに鬱さんとショッピくんの合鍵も作っておく。

いつも通り定時直前にクソ上司から「田中さん、これ追加でよろしくね」と言って、新しい仕事を渡されてしまった。

どうして定時直前に仕事を振ってくるのだろうか、どうせ振るなら朝にまとめて振ってくれ。

ちなみに仕事を振ってくるクソ上司は今日も全く仕事をしていない。仕事をせず出社するだけで高給が貰えるなんて良いご身分だ。人件費の無駄遣いだ、見直しをするべきだと思う。

仕事を終えると時間は午後十一時。
タイムカードを押して、いつものヒールを履きながら走って駅へと向かった。

終電間近の電車に無事に乗ることが出来たので、最寄り駅まで眠気に誘われながら揺られる。
こんな時間に電車に乗ってる人なんてほとんど居なくて、ほぼ貸切状態だ。

家の最寄駅に着いて電車を降りた。改札を抜けて駅を出ると雨が降っていた。

降水量はかなりの量で鞄を漁りながら折り畳み傘を探すと、運が悪いことに傘が無いことに気付く。

折り畳み傘は常々鞄の中に入れるようにしているのだけれども、どうして入っていないのだろうか。

天気予報は今日は夜に雨が降ると言っていたのに、今朝傘を持たずに家を出た自分を恨んだ。