86 ページ36
・
コネシマさんと二人でリビングに行くと、チーノくんが私の側まで駆け寄ってきた。
ci「Aさんー！もう起きてて大丈夫なんですか？」
「うん、お陰様でだいぶ良くなったよ」
shp「熱も少し下がったみたいですね」
sha「それにしてもシッマ、随分と長いトイレやったなぁ」
kn「トイレ？…あっ」
どうやらコネシマさんは、トイレに行くと言って誤魔化して私の部屋に来ていたらしい。しかもシャオさんに『トイレに行ってくる』と、言ったことを忘れていたようだ。
shp「いやいやシャオさん、流石に何時間もトイレに籠るやつおらんでしょ」
「やんなぁ」とシャオさんがショッピくんに同意をする。
ut「シッマ、正直に吐いたらどうや？同じ手は二回も使えへんで」
ci「二回ってどういうことですか？」
ut「ショッピくんがこっちに来た直後に、同じ手を使ってAちゃんの部屋に行ってたんよ」
コネシマさんがバツの悪そうな顔をしながら、「Aの部屋に行って様子見に行ってただけや。これでええか？」と答えた。
ut「最初からそう言えばええのに何で隠すかなぁ、シッマは」
kn「お前らが絶対いじってくるからに決まっとるやろ」
sha「シッマ、分かっとるやんー！」
kn「せやから言いたくなかったんや！」
コネシマさんの顔はどことなく赤く染まっているように見えた。
zm「お前ら晩飯出来たでー…ってAおるやん！もう熱は大丈夫なん？」
「ゾムさん、お粥ありがとうございました！美味しかったです」と私がお礼を述べると、ゾムさんは嬉しそうに笑った。
zm「Aは別メニューな、すまんな！」
ゾムさんはそう言いながら、申し訳なさそうに私にうどんを差し出した。
「ゾムさんの唐揚げ食べたかったなぁ…」
ゾムさんの作った唐揚げを肴にしてビールを飲みたかった。
zm「唐揚げくらいまた作ったるって！」
うどんをちゅるちゅると啜りながら一人悲しく食べていると、隣に座っているコネシマさんが「…A」と小声で私を呼んだ。
「どうしたんですか、コネシマさん？」
「口開けて」とコネシマさんに言われたので大人しく口を開くと、コネシマさんがゾムさんの目を掻い潜って私の口の中に唐揚げを一つ放り込んだ。
咀嚼をすると、唐揚げの肉汁が口の中に広がる。ますますビールが飲みたくなってしまう。
「ゾムには内緒な」と言って、コネシマさんは悪戯っぽく笑った。その笑顔、反則でしょ…。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1323人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
