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shp「Aさん、お待たせしました」
しばらくベッドで横になっていると、ショッピくんが足早に部屋へと戻ってきた。
shp「とりあえず冷却シート貼りますね。前髪上げてください」
ショッピくんに氷枕を頭の下に敷いて貰い、額に冷却シートを貼って貰った。ひんやりとしていて、とても気持ちが良い。
shp「Aさんに頼まれてた救急箱もありますよ」
「ありがとう、ショッピくん」
ショッピくんから救急箱を受取ると、その中から体温計を取り出して熱を測った。
少し時間が経つとピピッと検温が終わる音がしたので、体温計を確認すると38.6℃の数字が。
なんだか身体が熱いとは思ってはいたけれど、こんなにも熱があるとは思わなかった。
shp「ゾムさんがお粥を作ってくれたんで、食欲が無いかもしれませんけど少しだけでも食べて薬を飲みましょう」
ショッピくんは鍋敷が敷かれたお盆の上に、一人用の土鍋を乗せて私に差し出す。
土鍋の蓋を開けるの卵の良い香りがふわっとした。美味しそうな匂いで食欲が少しそそられる。
ゾムさんが作ってくれたたまご粥を食べると、優しい味にほっこりする。
「…美味しい」
shp「少しでも食べられて良かったです。皆心配してますからね」
「うん…。後でまた皆にお礼を言わなきゃだね」
お粥を食べ終えると、ショッピくんが水の入ったコップと風邪薬を渡してくれた。
家の救急箱に常備している、総合感冒薬は顆粒状で苦くてあまり好きでは無い。しかし良薬口に苦しと言うので背に腹は変えられない。
shp「薬、飲まないんですか？」
「の、飲むよ」
ショッピくんがなかなか薬を飲まない私に、痺れを切らしたのか急かしてくる。私は心の準備がままならない状態で、薬を一気に水で流し込んだ。
shp「きっといつも仕事を頑張りすぎていて、身体に疲れが溜まってるせいで抵抗力が弱ってしまってるんですよ。今日はゆっくり寝てくださいね」
「ショッピくん、ありがとう」
shp「それとAさん、一つ聞きたいことがあるんですけど」
「聞きたいこと？」
私がそう答えると、ショッピくんは歯切れが悪そうに「…Aさん、何か悩みとかあるんですか？」と言う。
いつも隠し事がショッピくんによって暴かれていく。
ショッピくんは、どうしてこんなにも鋭いのだろうか。
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