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ut「それにAちゃん、僕らなんて幾らでも利用してくれてええんやで。Aちゃんは恩人なんやから」
shp「少なくとも俺らは、Aさんに助けられて良かったって思ってますから」
ci「そうですよ！もしAさんに出会えなかったら、俺たち路頭に迷うところだったんですからね」
kn「こいつらの言う通りやで。俺もAに会わんかったら、死んでたかもしれんし」
「死ぬだなんて大袈裟な…」
zm「死ぬか生きるかの生活をしてるからなぁ、俺らは」
前にゾムさんに突き付けられた、あのナイフの感触を想起させられる。先程まで海の下ではしゃいで遊んでいた皆が軍人であることを私は忘れてはいけない。
kn「それにAはもう独りなんかちゃうで。俺らがおるんやからさ」
shp「寧ろ騒がしいぐらいですからね」
ci「誰とは言いませんけど」
ut「誰のこと言っとるんや？ショッピくん、チーノ〜？」
ci「別に大先生とは言ってないですやん！」
ut「目が訴えとるねん！」
「…でもいつかは皆さんは、W国に帰ってしまうじゃないですか。そうしたら、また私はあの家でずっと独りなんですよ」
私のその言葉に、コネシマさんたちは反論出来ずに言葉を詰まらせていた。
私はコネシマさんたちに余計なことを言ってしまったと思い、俯いてしまった。
本当はこんなことを言ってコネシマさんたちを困らせるつもりではなかったのにと、先程の言葉を言って後悔をした。
いつかコネシマさんたちがW国に帰ってしまうのは当たり前のことなのに、何を言っているんだ私は。
さっきまでは堪えることが出来ていたはずなのに、ぼろぼろと大粒の涙が溢れ流れて来た。
「A泣いてるんか…！？」と言って、慌てふためくコネシマさん。
私は鞄から徐ろにハンカチを取り出して、涙を拭った。
「…皆さんを困らせるつもりじゃなかったんです、ごめんなさい…。いい大人が変なことを言ってしまって」
kn「変なことちゃうで。俺たちもう家族みたいなんもんか」
ut「シッマの言う通りやで、Aちゃんと俺らは家族！独りじゃないで！」
shp「だから、Aさん。泣かんといてくださいよ」
zm「Aの悲しむ顔は見たくないねん」
ci「Aさん、俺たちのことは幾らでも困らせてくれて良いんですよ」
泣きじゃくっている子供をあやすように背中をゆっくりと優しく叩いてくれるコネシマさんたちのお陰で、私はようやく落ち着きを取り戻した。
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