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「ところでチーノくんは何してるの?」
ci「綺麗な貝殻を探して集めてるんですよ」
チーノくんは私の質問に答えると、チーノくんは黙々と貝殻を拾い集めていた。チーノくんの手には抱え切れないほどの貝殻が収められている。
私もチーノくんと一緒に貝殻を探してみようかと思い、足元に落ちていないか探してみる。
「チーノくん、これどうぞ」
ci「Aさん、貰っちゃっても良いんですか?」
私が「どうぞ」と言ってチーノくんに拾った貝殻を手渡すと、チーノくんは「これ家に持って帰っても良いですか?」と言った。
「良いよ」と私が答えると、チーノくんは元々持っていた貝殻を砂上にばら撒くと私があげた貝殻を大事そうに持っていた。
時間を忘れるように海で遊んでいると、いつの間にか日が沈みかけていた。
kn「A、聞きたいことがあるんやけどさ」
「何ですか、コネシマさん?」
kn「何で俺らをここに連れて来たん?」
「…ここは、私が最後に家族旅行で行った場所なんです」
ut「Aちゃん、最後の家族旅行ってどう言うことなん?」
「そのままの意味ですよ」
私が鬱さんの疑問に答えると、コネシマさんはハッと目を見開いた。
kn「A…、もう話しても大丈夫なんか…?」
「はい、皆さんには知っておいて欲しいので」
shp「俺も知りたいです。大まかの話しか知らないですから」
ci「もしかして何も知らんの俺と大先生とゾムさんだけ…!?」
ut「シッマとショッピくんだけ知ってるんか。Aちゃん、良かったら話聞かせてくれへん?」
zm「話しにくかったら、無理して話さんくてもええからな」
「皆さん…ありがとうございます」
私はコネシマさんにしか打ち明けていなかった家族旅行の事故の話、今まで独りになるのが怖くて皆を利用してきたことを話した。
全てを打ち明けて皆に拒絶されるのが怖かった。話している最中は、目頭がとても熱く感じた。コネシマさんは何度も心配そうな顔でこちらを窺っていた。
「利用していたのは本当に申し訳ないと思っています。でも行く宛ての無い皆さんを助けたい気持ちは本当だったんです」
「辛いこと話させてしもてごめんなぁ」と、ゾムさんが逆に謝ってきた。
「ゾムさんが謝ることなんて無いです。今まで隠していてすみませんでした」
「Aちゃん、普段から自分の話あんまりせんから話が聞けて良かった」と、鬱さんが嬉しそうに言った。
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