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厳しい連勤を乗り越えて、ようやく待ちに待った休みがやって来た。
朝目が覚めてリビングに向かうと、先にゾムさんとショッピくんが起きていた。いつも私が起きる時には皆はまだ寝てると言うのに珍しい日もあるものだ。
zm「A、おはよ!」
shp「Aさん、おはようございます」
「おはようございます。二人とも今日は早いですね」
「Aさんがいつもより遅いだけですよ」とショッピくんが言うけれど、私が起きた時間はいつもと変わらないことは口にしないでおこう。
zm「朝飯、俺が作ってみてん。A、食べてみて!」
先日の食害が脳裏を過ったが、ゾムさんがテーブルに並べているフレンチトーストは一般人の適量でほっと胸を撫で下ろした。
「ゾムさん、料理出来たんですね」
zm「まぁ、簡単やつしか作れんけどな。料理番組とAが持ってる料理本を見て真似してみただけやで?」
ゾムさんの意外な才能に思わず驚いてしまう。私が先日ゾムさんに教えたのは、ガスコンロの使い方程度だ。
ゾムさんの食への関心は誰よりも凄い。もはや尊敬の域だ。W国は顔面偏差値が高い上に、スペックが高すぎるのではないか。
バニラエッセンスの甘い香りに食欲がそそられる。
おそるおそる食べてみると、とても美味しい。ゾムさんがここに来て初めて作った料理とは思えなかった。
もう私はお役御免で、料理担当はゾムさんで良いのではないだろうか。
「ゾムさん、美味しいです!」
shp「ゾムさん、また腕上げましたね」
zm「そう言って貰えて嬉しいわぁ」
ゾムさんが嬉しそうに目を細めながら、私とショッピくんがご飯を食べているところを見ている。
しばらくすると、コネシマさんと鬱さん、チーノくんがやっと起きたようで、リビングに入って来た。
kn「おはよ」
ut「おはよー」
ci「おはようございます〜!」
「おはようございます」と起きて来た、コネシマさんたちに挨拶をする。
「今日はゾムさんが朝ご飯を作ってくれたんですよ」
shp「美味しいですよ」
ci「めっちゃ良い匂いしますね」
「三人も冷めないうちに、食べてしまった方が良いですよ」と勧めると、コネシマさんたちは席に着いた。
ut「何これ美味っ!」
kn「良かったなゾム、大成功やん!」
zm「俺はAにせっかくの休みやし、ゆっくり欲しかったから…」
ゾムさんの気遣いに、思わず心の中で合掌してしまった。
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