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shp視点
kn「じゃあ、犬がおらへん道に行くとしてどこ行く？」
shp「この辺りやと公園しか無いですけど」
「俺、行ってみたいところあるねんけど」とゾムさんが言うと、「どこや？」と皆して食いついた。
zm「スーパー行きたいねん。俺、料理やってみたくって」
ut「へぇ、珍しいやんゾム。どういう風の吹き回し？」
kn「確かにゾム、料理番組いつも見とったもんなぁ」
zm「そろそろ見るのも飽きて来たけどな。せめて料理が出来たら、Aの負担がちょっとでも違うかなと思ったんや」
ゾムさんの言う通りAさんは夜遅くまで仕事をしてから帰って来て、翌朝仕事のある日も俺らの食事を三食欠かさず作ってくれたり家事全般を請負ってくれてる。
shp「それは名案やと思いますけど、スーパーで食材を買うお金ってあるんですか？」
ゾムさんは俺に痛いところを突かれたのか「…金は無い」と言いながら苦い顔をした。
ut「シッマ、金持ちやろ？この国の金は持っとらんの？」
kn「いや何言ってるんや大先生、金持ちちゃうし。…Aから預かったのがちょっとだけある」
ci「じゃあ、問題なくスーパーに行けますね！」
俺らは犬たちに遭遇せんように迂回しながらスーパーに向かって行った。
shp「スーパー、初めて来ましたわ」
kn「ショッピくんとチーノは初めてやもんな」
そういえば俺、Aさんと初めて会った公園とAさんの家しか行ったこと無いねんな。
ci「ちなみにゾムさん、何買うんですか？」
zm「えっとな、食パン、卵、砂糖、牛乳、生クリーム、バニラエッセンスやな」
ゾムさんの言う物を順番に探して行くことになったけど、どこに何が置いてあるか分からんから物一つ探すのに苦労する。
やっと食品を集めると、俺たちはレジに向かった。
「あら、田中さんの所のイケメンたちじゃない！」と、中年の女の人がレジを打ちながら声を掛けてくる。
ut「おばちゃん、今日は男だけで来たんですわ」
「そうなのね。若そうな男の子たちが増えてるじゃない」と、おばさんの視線が俺とチーノに注がれる。
ci「初めまして！」
shp「どうもです」
「元気でよろしい！田中さんにもよろしく言っておいてね」と言って、コネシマさんがお釣りとレシートを受け取った。
kn「なんか疲れたな…」
ut「何回見ても強烈やわ」
shp「ゾムさん、それで何作るんですか？」
「明日の朝飯が出来上がるまでのお楽しみやで」とゾムさんが笑いながら言った。
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