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残念ながら私の必死の抵抗は虚しくも、私は今ゾムさんにオムライスを食べさせられている。
胃袋の限界なんてとっくの昔に通り越えてしまっている。しばらく食べ物を見たくないけれど、地獄はまだまだ終わらない。
どれだけ食べてもテーブルの上にある料理が全く減らないのだ。追加で注文などしていないのに、どうして。
zm「はいA、口開けて〜」
「うっ…ゾムさん、これ以上はもう本当に無理です…」
まるで親鳥が雛鳥に餌を食べさせるかのように、ゾムさんが私にスプーンをこちらに向けてくる。オムライスは完食して、今度はミートドリアだ。
こんなことになるのなら、注文の時にきちんとゾムさんに確認をしておくべきだったと私は後悔をする。
kn「やめたれゾム！A、食害で死んでまうぞ！」
ut「せやで！女の子に食べさせる量ちゃうぞ！」
「しゃあないなぁ」と言って、ゾムさんは私にミートドリアを食べさせていた手を止めた。
コネシマさんと鬱さんから助け舟を出されて、なんとかゾムさんから逃れられることが出来た。
食害…コネシマさんが言った通り、まさに食べ物で人に害を与えていた。食べ物に罪は無いのだけれども、こればっかりは苦痛でしかない。
zm「それじゃあ、シッマと大先生がAの代わりに残ってるやつ食ってぇや」
ゾムさんはコネシマさんと鬱さんの目の前に料理を並べていった。
kn「ゾム、俺ら腹いっぱいなんやけど」
ut「ゾム、正気なん？？」
コネシマさんと鬱さんの顔色が、みるみると顔面蒼白になっていく。
「コネシマさん、鬱さん…私の代わりにすみません…」と私はお詫びする。
kn「Aがここまで頑張ったのに、俺らだけ見捨てて逃げるわけにいかんやろ。なぁ、大先生！」
ut「せやな、シッマ。Aちゃんはゆっくり休んどいてなぁ」
コネシマさんと鬱さんは意を決して料理を食べ始めた。
zm「大先生、食べるペース落ちとるで！シッマは次これな！」
ut「ゾム、もっとゆっくり食べさせて…」
kn「牛丼…ちゃうな」
隣に
どうやらゾムさんにとっては、私にはまだ甘かった方だったようだ。それに比べて、鬱さんとコネシマさんにはまるで容赦がない。
これからはゾムさんとの外食は私の胃袋と、コネシマさんと鬱さんの為にも絶対にやめようと強く心に決めた。
家の常備薬の中に胃薬はあっただろうか、と私は胃を休めつつ現実逃避をしていた。
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