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「皆さん、お待たせしました!」
私は本屋の前で待ってくれていたコネシマさんたちの元へ駆け寄った。
ut「おかえり、Aちゃん」
kn「で、次はどこに行くん?」
「そろそろお昼時なので、お昼ご飯でも食べましょうか」と答えると、「飯!?」とゾムさんの目を輝かせた。
買い物がひと段落しコネシマさんと合流出来たので、モール内で昼食を取ることに。
レストラン街に入ると、どのお店に入ろうかと頭を悩ませる。
コネシマさんたちが何が好きで何が食べられないのか良く分からないので、取り敢えず種類が豊富なファミレスに入ることにした。
ファミレスに入ると定員さんに案内されたのは四人席で、コネシマさんたちがなかなか席に座らないので私が先に席に座るとまず座席で揉めた。
誰が私の横になるのかで揉めに揉めて、最終的にはW国式の『じゃんけん』のようなもので勝ったらしいゾムさんが私の隣の席に座った。
私の向かいの席に鬱さん、私の斜め向かいの席にコネシマさんと言う並びになった。
zm「Aの隣、嬉しいわぁ」
ut「ずるいぞゾム!まぁ、でも僕は正面からAちゃん見られるから良いわ」
「見なくて良いです、鬱さん」
kn「くっそー!次は勝つで」
座席一つでこんな大袈裟なことになるとは思いもしなかった。
「そろそろ何を頼むか決めましょう」
メニュー表を見ながらテンションが高まっている三人を見てファミレスを選んで正解だと実感する。
zm「A、これは何て読むん?」
「これはチーズハンバーグですね」
ゾムさんに延々とメニュー表を見ながら食べ物の名前を聞かれる。
それぞれ頼むメニューが決まったようで、店員さんを呼ぶ。
そして事件は起きた。
「和風ハンバーグセット、あとドリンクバーを四人分お願いします」
kn「オムライス!」
ut「カレー」
zm「チーズハンバーグセット、オムライス、カレー、ナポリタン、ミートドリア、みそラーメン、牛丼、きつねうどん、唐揚げ、ポテト…」
メニュー表を指差しながらゾムさんが延々と注文を続ける。一体どれだけ頼むつもりなのだろうか。まるでメニュー名が魔法の呪文のようだ。それにゾムさん一人で食べ切れるのか。
コネシマさんと鬱さんに助けを求めようと、二人の顔を見ると目線が全く合わず天を仰いでいた。
zm「あと食後にストロベリーパフェとチョコケーキとバニラアイス!」
笑顔で注文するゾムさんに眩暈がした。
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