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「コネシマさん、どこか気になるお店はありますか？」
コネシマさんの買い物は前回に済ませているので、気になるお店は無いかと尋ねてみる。
kn「せやなぁ…じゃあ、ここ入ってもええ？」
モール内をブラブラと適当に歩いていると、コネシマさんが興味を持ったのは意外にも本屋だった。
「コネシマさん、本屋が気になるんですか？」
コネシマさんは「俺、実は本読むの好きやねん」と言いながら、躊躇することなく本屋へ入って行った。
言葉が分からなくても絵でもニュアンスが伝わる漫画コーナーかなと予想する。
スタスタと迷いなく歩くコネシマさんに付いていくと、意外にもコネシマさんが小説コーナーに向かうので驚いた。
「小説を読むんですね、コネシマさん」
「意外やと思ったやろ」とケラケラ笑うコネシマさん。
図星を突かれた、何故バレた。もしかして顔に出ていたのだろうか。
「そういえば、皆さんってこの国の言葉って読めるんですか？」
zm「さっぱり分からん！」
ut「シッマは本良く読んでるからなぁ。僕らより読めると思うで」
この様子だと、皆に平仮名一覧表と辞書をプレゼントしないといけないな。
コネシマさんは小説コーナーで本を吟味し始めたので、「ゾムさんたちの買い物が終わるまで、ここで待っていて貰うことって出来ますか？」とコネシマさんに聞いてみる。
kn「本があったらいくらでも時間潰せるし、Aたちはゆっくり買い物してきてくれてええで」
「すみません」と謝り、コネシマさんには申し訳ないがしばらく本屋で待っていてもらう事にした。
zm「シッマ、またあとでな！」
ut「シッマ、迷子にならんときや」
コネシマさんは「それはこっちのセリフや、大先生」と言って、鬱さんを腕で小突いていた。
一度コネシマさんと別れ、ゾムさんと鬱さんの二人を連れて衣料品売場へと向かい始めた。
歩きながら私は「コネシマさんが本好きって意外ですね」と思わずぽつりと独り言を呟く。
ut「シッマは普段うるさい奴やけど、読書家やし顔面偏差値114514なんやで」
zm「シッマ以上に格好良い奴がおるんやったら見てみたいわ」
ゾムさんと鬱さんは、コネシマさんのことをまるで自分のことのように誇らしげに言う。
ちなみに顔面偏差値114514って何ですか。
「ゾムさんと鬱さんも、格好いいと思いますけどね」
私がゾムさんと鬱さんにそう言うと、二人は顔をトマトみたいに真っ赤に染めていた。
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