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「とりあえず夜も遅いですから、コネシマさん今日はもう寝ましょう。つい先ほど傷の手当もしてしまいましたし、お風呂は明日の朝に入ってください」
「おふろ…？」と頭に疑問符を浮かべるコネシマさんに、「えっと…シャワーのことですよ」と教える。
「あぁ、シャワーのことか！」とコネシマさんから反応が返ってきた。
どうやらコネシマさんは意味を理解してくれたようで、シャワーという単語は伝わったみたいだ。
kn「歩き回って疲れたし、明日にさせてもらうわ。Aはどうするん？」
いつの間にかコネシマさんから名前で呼ばれていて、しかも呼び捨てにされているけど私は気にしない。
コネシマさんは初めこそ無愛想な印象の人だったけれど、歩み寄ることが出来たらとても友好的な人なのかもしれない。
「私は今日の晩に済ませてしまいますね。明日は有給申請をして丸一日仕事を休みますので、コネシマさんの服や必要な物を買いに行きましょう」
kn「A、すまんな。迷惑掛けるけど、よろしく頼むわ」
「謝らないで下さい。コネシマさんがW国に帰るまで面倒見るって言ったのは私なので」
明日の予定を話しながら、コネシマさんに使ってもらう部屋へと案内をする。
「この部屋、空き部屋なんです。この家にいる間はこの部屋を使ってください。今からこの部屋に布団敷きますんで少し待っててくださいね」
押し入れから来客用の布団を引っ張り出し布団を敷くと、コネシマさんに今日はこの部屋で寝るように伝える。
床に敷かれた布団に物珍しさに興味が湧いたのか、コネシマさんは目を輝かせて布団にめがけて飛び込んだ。
kn「Aの家は、見たことない物がいっぱいで面白いわ」
「コネシマさん、気に入ってくださったみたいで良かったです」
コネシマさんが眠くなるまで二人で世間話をしていると、怪我をしながら見知らぬ土地を歩き疲弊していたコネシマさんはいつの間にかすっかり寝息をたてていた。
「…コネシマさん、おやすみなさい」
私はぽつりと静かに呟き、部屋の明かりを暗くする。
コネシマさんが起きてしまわないよう物音を立てないようにして、こっそりと部屋を出た。
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