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「コネシマさん、ゾムさん。一人増えてますよね…？」
kn「すまん、A。玄関開けたらアカンって言われてたのに開けてもた」
zm「俺が大先生を入れたってってシッマにお願いしたんや。シッマは悪く無いで！」
ゾムさんとコネシマさんの二人による謝罪攻撃を受けていると、くたびれたスーツの人がソファから立ち上がってこちらに近付いて来た。
ut「自己紹介遅くなってごめんな。どうも鬱ですー。Aちゃんの作ったご飯、美味かったで」
「ご丁寧にどうもありがとうございます。田中Aといいます。」
大先生と呼ばれているくたびれたスーツを着ている人は、鬱という名前らしい。
作ったご飯を褒められるのは素直に嬉しい。
ut「っていうかシッマ、ゾム！やっぱり女の子やったやん！」
「知らんほうが大先生の反応見るのがおもろいと思って、シッマと黙っとったわ」とゾムさんがしれっと返す。
「鬱さんはコネシマさんとゾムさんの仲間の方ですか…？」
ut「せやで。あと鬱さんじゃなくて、鬱くんって呼んで欲しいなぁ」
私のパーソナルスペースにズカズカと入り込んでくる鬱さんに「あ、それはちょっと…」と引き気味に言うと、鬱さんは残念そうな表情を浮かべた。
コネシマさんとゾムさんがこのやり取りの一部始終を見て、こちらを指差しながら大きな声を出してゲラゲラと笑っていた。二人とも笑ってないで私を助けて欲しい。
zm「大先生、Aにドン引かれとるやん！」
ut「そういうシッマとゾムも、Aちゃんに“さん”付けされとるやん！」
「鬱さんはどうやってこの家に？」
「シッマとゾムを探しとったら、気が付いたらここにおってん」と鬱さんが言う。
kn「大先生もW国の帰り方が全く分からんらしいわ。役に立たんくてすまんな」
ut「無能で悪かったなシッマ！って言うわけでAちゃん、これからよろしく頼むわぁ」
鬱さんにひらひらと手を振られ、また手掛かりが全く得られずに項垂れる。
「大先生なんかほっといて晩メシ食べ？仕事で疲れてるし、腹減ってるやろ？」と言いながら、コネシマさんが私の頭を雑に撫でてくる。
誰かに頭を撫でられるなんていつぶりだろうか。
「あの、コネシマさん？」
kn「んー？」
しばらく撫で続けられると満足したのか、コネシマさんの手が私の頭から離れた。
お言葉に甘えて私は夜ご飯を食べ始めた。もちろん、アルコールをお供にしながらだ。
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