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ut視点
皆と必死になって探しとった、シッマとゾムをようやく見付けた。
見付けられたけど、見付けたこの地は一体どこなんか全く検討がつかへん。もちろん、W国の帰り方も分からへん。
シッマが言うには、どうやらここは“日本”っていう名前の国らしい。
そんな国の名前は聞いたことないわ。
シッマとゾムを見付けて安心したのか、『ぐうううぅぅぅ』っと僕のお腹が鳴る音がする。
そういえばシッマ達を探すのに、三日近くは何も食べてへんし寝てへんかったはず。
ut「…なぁ、シッマ。なんか食べる物ってない？」
「ちょうど昼メシやし、準備するわ。大先生、ちょっと待ってて」と言って、シッマがご飯の用意を始めた。
シッマは縦型の箱から食べ物を取り出して、四角の箱にその食べ物を入れた。
ut「何やってんの？シッマ」
「これは冷蔵庫っていうやつで、食いもんを冷やすやつ。んで、こっちは電子レンジで食いもんを温めるやつや」とシッマが教えてくれた。
この国にはそんな便利な物があるんか。
zm「Aの作った飯は美味いんやで」
ut「へー、家主がご飯作ってくれたんや」
ここの家主が家を出る前に、あらかじめご飯を作っといてくれたらしい。
ゾムは料理を作るのは上手いけど、シッマはあんまり料理得意ちゃうもんな。
シッマが今からご飯を作り出すんかと思って、ちょっとヒヤヒヤしたわ。
僕もどっちかと言うと得意じゃない方やから、シッマのことそんな言えんけど。
シッマがテーブルに料理を並べると「準備出来たで」と言って、ゾム一緒に席に着くようにシッマに促された。
シッマどゾムが手を合わせながら「いただきます」と言って、二人はご飯を食べ始めようとした。
「いただきます？」と僕が疑問を口にすると、「食べる前の挨拶や」とシッマが答えてくれた。
シッマとゾムに倣って「いただきます」と言って、僕は両手を合わせた。
ut「久し振りのご飯は身に沁みるわ〜！」
kn「作ったのはAやからな、後でお礼言っといてや」
全く見たこともない不思議な料理やけど、何より久し振りのご飯が美味い。
シッマの言った通り、ここの家主が家に帰って来たらお礼を言わなあかんなぁ。
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