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kn視点
次の昼メシの時間まで暇やから、ゾムとAの家の中を探検することにした。Aの家の中は見たことない物ばっかりで、家の中がずっと気になっとったんや。
まだ入ったこと無い部屋は三つあって、Aの自室らしき部屋と最近は使われて無さそうな女の部屋と男の部屋を見付けた。
zm「この部屋、多分Aの部屋やんな？シッマ、入ってみようや！」
興味津々にAの部屋に勝手に入ろうとするゾムに、「Aの部屋に勝手に入ったら悪いやろ」と言ってゾムが部屋に入るのを止めさせた。
Aの部屋も気になるけど、もう二つの使われてへん部屋も気になる。
客間にしては妙に生活感があるから、恐らく別の誰かが住んでたんやろうという結論になった。
Aが一人で住むにしては、この家は広すぎると前々から思ってたんや。
Aにも言いたくないことの一つや二つあるやろう。あくまで俺とゾムは世話になってる身やからな。
kn「うーん、第一コミュニティの線が濃厚か…」
「何言っとるんやシッマ？」とゾムが首を傾げたから、「ただの独り言や、気にすんな」と返した。
ゾムは「探検はもうええわ」と言って、家の中を探検するのが飽きたんかリビングに戻って行ってしまった。
俺もリビングに戻ってゾムと二人で寛いでると、いきなり玄関のドアを『ドンドンッ』と強く叩く音がした。
zm「シッマ、何か今音せんかった？」
kn「確かに音はした。せやけど、Aにドアを絶対に開けるなって言われとるで」
まさかAと話していた通り、ほんまに怪しい奴が来てしまうとは思いもせんかった。
Aに宣言しとった通り、ゾムと返り討ちにするか…？
ドアを叩く音はなかなか鳴り止まんくて、二人で最新の注意を払って様子を伺う。しばらくすると急に音が止んで、静かになった。
zm「一体今の何やったんや？」
kn「Aが帰ってきたら報告やな」
ゾムは「せやな」と言って頷いた。
Aの身に何か起きてしもたら、たまったもんじゃないわ。
ゾムがふと窓の方を見るなり、目をギョッと見開かせた。
zm「シッマ！そこの窓見て！！」
ゾムが指を差した窓を見ると、思わず驚いてしまう。
そこには怪しい奴なんかじゃなくって、俺達の良く見知った顔が窓に張り付いとった。
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