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ゾムさんの髪を乾かし終えると、私は先ほどスーパーへ買い物に行った時にコネシマさんが興味を示していたアイスを冷凍庫から取り出した。
「コネシマさん、ゾムさんどうぞ」と言って、コネシマさんとゾムさんにアイスを差し出した。
kn「さっきの店で買ったやつか！」
zm「A、なんなんこれ？」
「アイスクリームです。冷たくて甘いお菓子ですよ」
「ふーん、そんな菓子があるんか」とゾムさんが言うと、コネシマさんとゾムさんの二人にとっては未知の食べ物…バニラアイスを口に含んだ。
zm「A！これめっちゃ美味いな！」
kn「甘いのは得意ちゃうけど冷たいのがええな、うん」
アイスを食べるのはコネシマさんとゾムさんは初めてみたいだったけれど、お気に召してくれたようで良かった。
kn「あれ？Aは食べへんの？」
「私の分はゾムさんにあげたので無いんですよ」
元々アイスは私とコネシマさんの分として二つしか買っていなかったので、アイスが一つ足りなくなる。
私の分のアイスはゾムさんに譲ったので必然的に私の分が無いことになる。
zm「A、すまん。半分食うか…？」
ゾムさんは、おもちゃを取り上げられそうな子供のような悲しそうな表情を浮かべる。
「いつでも買えるので、ゾムさん全部食べて下さいね」と言うとゾムさんは嬉しそうにアイスを頬張った。
「じゃあ、Aに一口やる」と言って、コネシマさんがスプーンですくって私に向けてくる。
「コネシマさん、私のことは気にせずに全部食べちゃって下さいよ」
「いいから、口開けて」とコネシマさんに言われ、拒否権も無い私はあーんをさせられている。顔の良い男のあーんの破壊力って凄いんだな。
よくよく考えてみれば、このままではコネシマさんと間接キスになってしまうのではないか。
私がいつまで経ってもコネシマさんが差し出しているアイスを食べようとしないので、待ちきれなかったのか「溶けしまうやろ」と言ってコネシマさんにスプーンを口に突っ込まれた。
kn「A、美味いか？」
「…美味しいです」と答えてアイスを口の中の熱で溶かす。
間接キスを気にしていたのはどうやら私だけだったようで、コネシマさんは全く動じずに同じスプーンで残りのアイスを綺麗に完食していた。
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