【シャドウサイド】続章〜4〜妖魔界と鬼族

197☆進出 ページ47

｢そこの君と黒鬼！弱点が知りたいならなら、この妖怪の力を借りるんだ！｣

ケータさんの方から走ってきた誰かが、私たちの頭上を飛び越えた。

黄色い狐のような影。


｢やっほー、コンたんだよ☆｣

黄色いおかっぱに狐の耳、ピンクのアイドル服の妖怪がくるりと回ってウインクを決める。

知らない妖怪だけど、ケータさんが呼んだなら、絶対今ここに必要な妖怪なのだろう。

｢えーーとでウィスね、コンたんとは、相手がこっそり考えてるたくらみ、つまり魂胆を暴いちゃう妖怪でウィス！｣

後ろから、ウィスパーの解説も追いかけてくる。


｢なるほど。女郎蜘蛛の作戦を暴く、という訳だな｣

｢そのとーり！あのコの魂胆、暴いちゃうよ☆｣

コンたんは酒呑童子にそう言ってパチリ、と目を閉じる。


｢ふふ、見え見え〜！妖聖剣を取り込んで、もっともっと強くなっちゃうって魂胆アリアリ！｣



その言葉が本当だとしたらかなりまずい状況なんだろうけど、もう私は落ち着いていた。


相手の作戦が分かれば、勝てるはず。


さっき女郎蜘蛛と戦って無策で突っ込んだ時よりも絶対、絶対有利だ。



まずい状況でも、どこかに脱出口がある、一人じゃないからかそう思えた。

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