194☆応える ページ44
その時突然、私たちの立っている場所が大きく揺れた。
「ウィスウィスウィス……」
なにやらウィスパーの声みたいな悲鳴がかすかに聞こえる。
私は酒呑童子の方を振り返った。
「この声!もしかして、ウィスパー達が戦ってるんじゃない!?」
「なっ……あの妖怪探偵団と居た妖怪が」
僅かに希望が見えた。
ウィスパー達がいる時点で少なくとも、気絶している間に世界が終わった訳では無さそうだ。
にしても、揺れがひどい。
やがて地面がぐるぐる回ったような気がすると、大きく傾いた。
今まで立っていた場所が壁になったようで、バランスが崩れて投げ出される。
左腕が痛いのと、土ぼこりすごい……。
あ、土ぼこり……って事は。
すばやく、まだ気絶している皆の様子を確認する。
この衝撃で皆も起きるかと思いきや、そんな事は無かった。
が、特に怪我もない様子だ。
「出れた!」
「やっとだな!」
「よし、ウィスパー!」
「俺たちも参戦する、ぞ……」
闘志を燃やして立ち上がった酒呑童子が棒立ちになる。
そこには、2、3回女郎蜘蛛に投げつけられてぐにゃぐにゃになったウィスパーと幼いジバニャン。
そして妖怪ウォッチを着け、黄色い小さな蛇みたいな妖怪にまみれた見知らぬ男性が立っている。
「……えっと、どういう状況?」
「さあ……な」
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ひか(プロフ) - にゃんこさん» わ、コメントありがとうございます!!ケースケ君の前世、私も本当気になります!犬種とか!(そこじゃない)あと、あの朱夏様がエサあげたり、散歩させたりしている姿がちらついて……尊い。そうだ、にゃんこさんの作品も、読ませて頂いています!ケース犬……。 (2023年3月13日 12時) (レス) id: 5008a64787 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ - ケースケくんの前世がほしい...(シャドサの亡霊)...あ、すいませんでした。面白かったです!! (2023年3月7日 17時) (レス) @page24 id: 3e9c7f1354 (このIDを非表示/違反報告)
T - こちらこそ!(*´∇`)面白い作品なので何回でも読めます! (2021年6月6日 11時) (レス) id: cc98960b0b (このIDを非表示/違反報告)
ひか(プロフ) - Tさん» ありがとうございます!久しぶりのコメントだったのでメチャクチャ嬉しいです! (2021年6月5日 17時) (レス) id: 5008a64787 (このIDを非表示/違反報告)
T - 読んでてとても面白いです! (2021年6月5日 17時) (レス) id: cc98960b0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひか | 作成日時:2021年3月2日 18時