192☆実 ページ42
「やっぱり、これは暗い……あ、いや、空が黒くって……」
「起きろ、A!おーい!」
はっとして目を開けた。
現実だっていう実感がある。
「ったくこんな時に皆よく眠れるな……」
「気絶してると思うんだけど。」
気絶してたはずの割には元気な酒呑童子が辺りを見回す。
「唯一起きそうなのがお前しかいなかった」
頷いたあと、私ははっとした。
って事は、さっきまでのは私だけが見てた夢?
ふと、こう言ってみる。
「私、酒呑童子の夢見てたよ」
酒呑童子が、お?というような表情になった。
「そうか。俺もあんまり覚えてないしなんとなくだけど夢にAが出てきたような……」
「ねぇ、皆よく眠れるなとか言ってたのに酒呑童子も寝てるじゃん!」
「おっと……。バレたか」
とはいったものの、酒呑童子はあまり夢を覚えていないらしい。
「女郎蜘蛛の小さいの、出てこなかった?」
「女郎蜘蛛……」
覚えていない訳ではないみたい!
「ほら、女性っぽい話し方してた」
黙って考え込む酒呑童子。
「仲良くなるまではめちゃめちゃ喧嘩してたよ。なんかね、俺を騙した女郎蜘蛛とか言って」
確かに定かではないがそんな事があったなと呟く。
「なるほど!大抵思い出したぞ。」
どうやら「俺を騙した女郎蜘蛛」がキーワードだったみたい。
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ひか(プロフ) - にゃんこさん» わ、コメントありがとうございます!!ケースケ君の前世、私も本当気になります!犬種とか!(そこじゃない)あと、あの朱夏様がエサあげたり、散歩させたりしている姿がちらついて……尊い。そうだ、にゃんこさんの作品も、読ませて頂いています!ケース犬……。 (2023年3月13日 12時) (レス) id: 5008a64787 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ - ケースケくんの前世がほしい...(シャドサの亡霊)...あ、すいませんでした。面白かったです!! (2023年3月7日 17時) (レス) @page24 id: 3e9c7f1354 (このIDを非表示/違反報告)
T - こちらこそ!(*´∇`)面白い作品なので何回でも読めます! (2021年6月6日 11時) (レス) id: cc98960b0b (このIDを非表示/違反報告)
ひか(プロフ) - Tさん» ありがとうございます!久しぶりのコメントだったのでメチャクチャ嬉しいです! (2021年6月5日 17時) (レス) id: 5008a64787 (このIDを非表示/違反報告)
T - 読んでてとても面白いです! (2021年6月5日 17時) (レス) id: cc98960b0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひか | 作成日時:2021年3月2日 18時