姫と王子の恋愛事情

３４−姫side ページ34

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ゆまくんの腕の中



全身が心臓みたいに脈打って



背中から抱き締めて話すから耳に吐息がかかって



身体中が熱くなる




私を心配してくれる言葉も



頼もしい男らしい口調も




私の知らないゆまくん





そんなゆまくんに余裕でいられない





このまま抱き締められていたら



私の気持ちがバレちゃう///




もう、ドキドキじゃなくてバクバクしだして




『もう、離しても大丈夫だよ』



って言ったら




ゆまくんが、私の前で組んでいた腕を離して



私の体から離れた




ドキドキから解放されて


ホッとして、一息ついて立ち上がった




先に、置いてあった鞄を持ち上げて




優磨「ほい」




正面を向いたまま


手だけ後ろに伸ばして渡された




美姫「ありがとう///」




熱くなってる顔は、きっと紅い



見られなくて良かった




優磨「また時間があるときに、ゆっくり来るか？ブランコ乗りに」




えっ！？


一緒に公園に？




ゆまくんと一緒なら、ベンチに座るだけでも十分過ぎるよ




でも、ここで素直に『行きたい！』


なんて言っちゃったら


私の『好き』が


ゆまくんに知られてしまうかも





美姫「しょうがないから、付き合ってあげてもいいよ(笑)」





笑いながら茶化しちゃう私は



臆病者




優磨「しょうがなくかよ(苦笑)」




斜め後ろに居たから



ゆまくんの顔は、少ししか見えなかったけど



ほんの少しだけ悲しそうに笑ってる気がした




優磨「ちょっと、時間使いすぎた！美姫、急ぐぞ！」


美姫「あ、うん」





公園を出てからは急ぎ歩きで



会話がなかった




それでも、さっきのドキドキをすぐに思い出せて




一人で忙しく


ニヤけては顔を戻す作業の繰り返し





優磨「そうだ、美姫」


美姫「わっ！？えっ！ん？」




急に声をかけられて、色んな声が出る




優磨「何、慌ててんだよ(笑)」


美姫「急に声をかけるから(汗)」


優磨「まぁ、いいけど…(笑)

さっきのファンって奴に何かされたら、絶対に俺に言え！」




ゆまくんの言ってる言葉の意味が理解出来なかったけど




美姫「わかった！」




ゆまくんの真剣な表情がわかったから



そう答えた




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