姫と王子の恋愛事情

２０−王子side ページ20

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響太が、一緒に遊ぶのにアイツ誘ったらOKしたって聞いて




もしかして響太の事？って考えたら




めちゃくちゃ焦った





家に遊びに来るのは嬉しいけど




それは、俺の誘いで来るわけじゃない




俺の家に来る＝俺目当て




ではないわけだから




迂闊に喜んでられない




このままじゃ、いくらでも距離が出来ると思って




必死で考えた今の俺に出来る事




失った時間を取り戻して、距離を縮めること




今、二人で共有出来るのは駅までの通学時間だけ





朝、いつもより１５分早く玄関を出て




アイツの出てくるのを




玄関前から門まで行ったり来たりしながら待った




何度も、やっぱいいや！って、門を出ようとしたけど





それじゃ、何も変わんないから




５分前になって、なんて声をかけたらいいか考えた結果





待ってる顔を見られたくなくて




アイツの家の門に寄りかかる事にした





時間通りに出てきて、当然すぐに俺に気付く





大きい声を出したくないから




近づいて来るまで黙ってて




アイツが近付いた足音で振り返った




胸の前に鞄を抱き締めてて、すげぇ可愛い///




照れを隠して挨拶したら




『おはよう、ゆまくん』




俺の事を”ゆまくん”って呼んでくれる





昔と変わらない情景に安心して




勇気を出して




優磨「また、一緒に登校しねぇかなぁって思って///」





言った




昨日よりも勇気を出した





それで、返って来た言葉が





美姫「え！？なんで急に…どうして？」





あー………



なんか迷惑そう？



過去に自分から行かないって言っといて




何で今更？って




優磨「どうして？…………って聞かれても困るけど……迷惑ならいいわ」





勇気を出した分、思いきり弱腰




断られる位ならって、理由も聞かずにその場を離れた





しょうがない




失った時間なんて、そんな簡単に取り戻せるもんじゃねぇし




露骨に拒まれるくらいなら




自分で言い訳作った方が楽だ




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