甘すぎくらいが丁度いい (ページ26)

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お礼とかお詫びとかページ26

Aside。

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「良かった！

お礼なのに気にいらない物渡しちゃったら

今度はそのお詫びしなくちゃいけなくなっちゃうところだった」

横「お礼のお詫び？

変な奴」

くくっと楽しそうに笑う横山さん。

返さなければいけないものは返せたし

渡したいものも渡せて

ホッと一安心。

横「俺もAの服持ってきたで」

「ありがとう！」

横「取ってくるからちょお待っといて」

「あ、それなら私も一緒に行く

私の物なのに取りに行かせるのは流石に申し訳ないもん…」

横「言うてすぐそこやしええで別に」

「距離の問題じゃないの！」

そう言えば

私をここで待たせることを諦めたように

横山さんはふふっと笑った。

横「お前はとことん

1回言い出したら聞かへんタイプやな」

「そう？」

横「自覚症状ないん？やっば」

「もーうるさいなあ！」

そんな調子で話しながら関ジャニ∞さんの楽屋までの廊下を歩く。

横「チャッと取ってくるから

楽屋の前で待っとってな」

「え、どうせならメンバーさんに挨拶するよー」

横「…いや、

なんかめんどいことなりそうやから」

「？どういうこと「佐藤A？」

私の言葉を遮ったのは、

突然開いた目の前の関ジャニ∞の楽屋の扉の奥で

私達2人を交互に見てニヤーッと悪い顔で笑う人。

横「っ！すばる…」

関ジャニ∞のメンバーの1人、渋谷さん。

「初めまして！

佐藤Aです

今日の収録よろしくお願いします！」

渋「あーもうそんなんええから入って」

「えっ、わっ！」

渋谷さんによっていとも簡単に楽屋の中へ引き入れられた。

見かけによらず意外と力ある…

少し高めのヒールのある靴を履いていたため

引っ張られた時によたついた。

前にコケそうになったのを

後ろからお腹周りに手を回して

片腕で抱き寄せるようにして

横山さんが助けてくれた。

横「…っぶな」

「ありが、と…」

そのままの状態で顔だけ横山さんのほうに向ければ

思っていたよりもずっと近い距離にビックリ。

鼻と鼻がぶつかりそう。

慌ててお互い顔を背ける。

私がちゃんと立ったことを確認してから

横山さんの腕が離れた。

私の手首を掴む渋谷さんの手はそのままだけど。

「あの…」

その手と渋谷さんの顔を交互に見ると

ニヤニヤする渋谷さん越しに

同じようにニヤニヤする他のメンバーさんの姿も視界に入った。