本場VSコンビニ ページ19
Aside。
.
横山さんが家にカレーを食べに来てから1週間が経った。
結局、
自分1人ではどうしても食べる気になれず
放置していると
数日後には腐ってしまったカレー。
「ごめんなさい！」
誰に向かってか分からない全力の謝罪と共に
ゴミ行きとなったのでした。
罪悪感…
.
俊に振られてからというもの
食欲が激減した。
1人の時はご飯を食べるのが面倒くさくなって
最近まともに食事をとった記憶がない。
誰かと食べればいい話なんだけど
男に振られて食欲無くしてご飯食べれません
なんて誰にも言いたくない！
こういう時こそ頼りたい横山さんは
丁度今日からツアーが始まって
私のご飯に付き合ってる暇なんかない。
今頃札幌かー…
「いーいーなー！」
海鮮に乳製品などなどなどなど！
一時期"北海道に住みたい"が口癖だった私としては
札幌でライブ中の彼が羨ましい。
塔子「足バタつかせて暴れてないで大人しくしなさい！
メイクさん困ってるでしょ！」
すいません落ち着きなくてー
と申し訳なさそうなマネージャーの塔子さん。
いえいえ〜大丈夫ですよ〜
と柔らかい笑顔を返す可愛いメイクさん。
「だって羨ましいもん
カニ…いくら…ラーメン…ジンギスカン…チーズ…」
塔子「食欲出てきた？
買って来るわよ」
「それとこれとは別！
コンビニのと一緒にしないで！」
塔子「コンビニを舐めちゃダメよA！」
「いや、分かってる…分かってるよ？
コンビニありがとうって常に思ってる…！
でも本場と比べちゃダメ…」
なんてしてたらメイクさんがクスクス笑った。
メイク「誰か北海道行かれてるんですか？」
「そうなんです…
私を差し置いて北海道満喫してる奴がおりまして…」
塔子「何言ってんだか…
彼は仕事で行ってるんです。」
メイク「あら、彼氏さん？」
「断じて違います！」
塔子「そんな即答しなくても」
なんだ、
大女優 佐藤Aの初スキャンダルかと思ったのに
といたずらっ子みたいに笑ったメイクさんは
やっぱり可愛い。
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作者名：和海
| 作成日時：2017年6月16日 17時
