すぐムキになる男 2017/6/26 ページ17
大倉side。
.
唯子「昨日Aちゃんのことちゃんと送ってあげたー？」
各々好きに過ごすレッスン室で
唯子ちゃんが横山くんに声をかけた。
今日はコンサートで踊るダンスの振りを通しで確認。
今は休憩中。
横「…おん」
錦「うわ先輩あやしー！
なんすか今の間！」
横「なんもないわ！」
湯気出るんちゃうかってぐらい顔真っ赤。
分かりやすすぎやってぇ。
Aちゃん、
電話で"ちゃんとは帰れてへん"言うてたし
横山くんの声聞こえてきたし
完っ璧お持ち帰りコースやもん。
村「なんかヨコ今日顔色ええな」
横「ほんま？」
安「それ思ってたあ！」
横「昨日よお寝れたからかな」
村「なんや珍しなあ」
ヨオネレタ？
あの神経質な横山くんが？
Aちゃんという赤の他人が家におる状況でよお寝れた？
嘘お？そんなことある？
…Aちゃんどこで寝たんやろ。
お持ち帰りてことは…ベッド？
横山くん家で新年会した時も
メンバーの俺らにですらベッド使われんの嫌がってたのに？
丸「なーに百面相してんのっ！」
「う、わあ！
急に声かけんなや！」
丸に後ろから声をかけられて思わずビビる。
丸「ごめん…」
「いやっ、ちゃうねん！
…ごめん」
横「何やってるん自分ら」
いや、元はと言えば横山くんのこと考えてたせいやからな！
キッと横山くんを睨んだと同時に
テーブルの上の横山くんの携帯がブブッと振動した。
隣に座る横山くんの手元の画面を
コッソリ覗いてみれば、
AちゃんからのLINEが届いたところやった。
錦「何ニヤニヤしてんの」
渋「ううわきっしょ」
横「ニヤニヤなんかしてへんし！
すばるもきしょいってゆーなや！」
村「そうやってすぐムキになるからあかんねんぞ」
安「そうやでよこちょ〜」
丸「Aちゃんですかね〜」
横「な！
なんでAやねん！」
いや、図星て顔に書いてるから。
唯子「なになに？
Aちゃん？」
横「あーもうお前来たらややこしなるからあっち行け！」
唯子「冷たいわあ」
Aちゃんのことで顔を赤くして
唯子ちゃんを追っ払う横山くん。
渋「10ヶ月…かからんかもなあ…」
「10ヶ月？」
渋「いや、なんもない」
すばるくんが呟いた10ヶ月。
それって、何の期間？
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作者名：和海
| 作成日時：2017年6月16日 17時
