男装生活とその日常について３ (ページ37)

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ホシヒョンが「なに作ったんだよ？」と口を尖らせ、Aが「ただのおかゆだよ」と答えた。

ヒョンが「ずるいぞ」と小声でぼやき、ムッとした表情をする。

なるほど、Aがあまりメンバーに作りたがらない理由がわかる。

うちのグループ、こうなる人は結構いそうだもんなぁ。

VN「でもオレ、肉料理は作ってもらってないよ」

どうにか場を和ませようと思いそう言うと、ホシヒョンの表情がわっ！と明るくなった。

良かった、成功したみたいで。

HS「だよな！」

＿「何が？」

VN「ねえ、お腹空いた」

＿「今日の夜ご飯なんだったの？そもそもどうしてこの時間にお腹が減るの？ソラ、もしかして成長期が終わってなかったりする？」

VN「そうなのかな……」

＿「絶対違うから安心して」

HS「レシピ探してくる！携帯に入ってるし、ちょっと待って！」

いつの間にAが作ってくれる事になったのかはわからないけど、そう言ってホシヒョンが廊下を駆け出して行った。

「まったく……」と言うわりに、Aは満更でもない顔をしている。

いや、むしろ呆れてるだけ……？まあいっか。

VN『なんだ、やっぱり作りたかったの？』

＿『この流れでどうしてそうなるかなぁ』

VN『だってホシヒョンが背中向けた瞬間に嫌そうな顔やめるから……』

＿『本当に？そんな顔してた？』

VN『してたよ』

＿『……まあ、どうせあの人はああ言ったら引かないって分かってたし』

VN『それだけ？』

＿『ホシって怒ると子供みたいになるでしょ？それが可愛くて』

ホシヒョンが子供……？

うーん、それはちょっと審議が必要だと思う。

＿『問題は何の料理なのかって事だけど」

VN『オレは食えれば何でもいいよ』

＿『太らない肉料理だって、本当だと思う？』

VN『んー……あっ、パジャマで料理はさすがにまずい？服貸そうか？』

＿『ありがと』

そう言ってAが笑う。

ああ、ヒョン達が常日頃「Aは年下に甘い」と苦い顔をする理由がよくわかる。

今日ばっかりは、同い年のホシヒョンも年下枠に入れて貰えたみたいだ。

パタパタと足音を立てて戻ってくるヒョンが、嬉しそうにスマホの画面を掲げて見せる。

『ほらね、小さい子と変わんない』

そうAがオレに言うと、ホシヒョンが「俺の知らない言語で喋るな！」と怒ってくる。

なるほど、確かにそうみたいだ。

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