青色に染まれ

. ページ42

.


ソファにカーテンにベッドに


いろんな物を見尽くして今はちょうど12時




お腹も空いてきた頃だ








『Aさん何食べる？？』

「どーしよ、お腹空いたよね！」



何かいいものはないかと探しながら歩いていると



Aさんの大好きなパン屋さんを発見




『あそこにする？？』

「あのパン屋さんほんと美味しいんだよね〜


でもあっちにしよ

あそこのパンはいつも食べてるし」



そう言ってAさんが指したのは定食屋さん





『定食の気分？？』

「いやそういうわけじゃないけど

薫パンよりご飯のほうが好きじゃん？」



『そういうこと？』


「気使ってるとかじゃないよ？！」


『分かってる

Aさんのそういうとこ好き』


「き、急に好きとか言わないでよ、」






ずるすぎる



Aさんが気遣いのできる人なのは分かってたけど

気遣いとかじゃなくて



単純に俺のこと考えてくれて



分かってくれて





Aさんのそういうところが


ほんとうに愛おしい













「ここ、美味しいね」

『うん美味い


Aさんの手料理には敵わないけど』


「こら笑」




席に着いて注文をすると


何分もしないでご飯が出てきて




目の前のAさんはそれはまぁ美味しそうに食べてる







Aさんの可愛いとこその3


ご飯を美味しそうに食べる





Aさんが食べてるとほんとに何でも美味しそうに見えて







だからなのかわからないけど


Aさんと食べるご飯が1番美味しい





「薫ご飯粒ついてる笑」

『え、まじ？』

「こっちきて」




テーブル越しにAさんに近づくと


Aさんから伸びた腕が俺の頬に触れる






「おっけー！取れた」

『ありがと笑』

「いえいえ笑」





何気ない仕草に


好きが溢れて




どうしようもない




.




.

.→←.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す