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「全体的に成長していたと思う。代表はどうですか？」
「うん、努力が感じられたと思うよ。」
代表の言葉に、喜びが込み上げるのを必死に抑える。
「一点だけ残念だったのは
ジヨン、わかってるね？」
代表の言葉に、どきりとしてジヨンをみる。
俯いたジヨンは小さな声で一言、
「
と返事をした。
そんなはずない、ジヨンは今回誰よりも努力して、必死についてきてくれたはず。
今日の朝見た時も、見違えるほどの成長を見せていたのに？
私が危機感を覚えたほどジヨンは頑張っていたのに？
「ジヨンのミスがすごく残念だ。パフォーマンスのレベルが落ちてしまっていた。」
「네…」
「あんな小さなミスで、努力が崩れてしまったのは惜しい。何よりジヨンが誰よりもよくわかってるだろう？」
「네…」
「そこを除けば、3人ともよく頑張っていたよ。正直、曲もすごく良かった。ジウンが作ったんだろう？」
突然の振りに混乱しつつ返事をする。
「네」
正直、頭の中はそれどころじゃない。
“振り付けも新しく、ボーカルも安定していてよかった”
“表情までしっかり研究したのがよくわかる”
賞賛の言葉の数々は、ジヨンを心配する気持ちに飲み込まれる。
評価を聞き終わり退室すると、すぐにジヨンが私たちを引き止めた。
「ほんとごめん。私のせい､､､」
泣いているのが見てとれる。
「2番の初めのジウンのパートで、私が躓いちゃったの。」
「え？」
私が前を見て踊るパートだから、全然気がつかなかったのだろう。
だから見た限り、ミスはないと思ってしまったんだ。
ジヨンの目から涙が溢れた。
なんで、どうして。
1番悔しいのはジヨンなのに、私たちに申し訳ないと思うジヨン。
優しすぎるよ。もっと自分勝手になっていいのに。
ハユンが背中をさすっても、ジヨンの涙は止まらない。
ぽたりと、床に涙が落ちる。
綺麗に磨かれた床に、歪んだ顔のわたしたちが反射した。
誰も話さない沈黙をハユンが破る。
「ねえ
逃げちゃおうか」
ジヨンが息を呑む音がした。
ありえない。
普段ならそう思ったであろう提案。
この時の私はどうかしてたみたいで、頷いてしまったんだ。
外の世界には雪が舞っていた。
3人で事務所を飛び出し白い世界を走る。
綺麗だな、楽しいな、なんて思った。
隣には笑う2人がいて。
一生この時間が続いて欲しい。
心の底から思った。
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千笑 - お待たせいたしました。更新を再開させていただきます。 (2023年1月9日 13時) (
レス) id: 6154d9208d (このIDを非表示/違反報告)
千笑 - いつも小説を楽しんでいただいてる皆様へ。作者の千笑です。私情により、ログインすることができなくなってしまったため、長期間更新ができないかもしれません。申し訳ありません。状況が改善した時にまたお伝えします。 (2022年12月28日 21時) (レス) id: 6154d9208d (このIDを非表示/違反報告)
Kokuma(プロフ) - めちゃめちゃ好みです！続きが楽しみです。 (2022年12月17日 21時) (レス) id: 9eeff62ceb (このIDを非表示/違反報告)
こまり(プロフ) - まさかの展開すぎてびっくりしてます。続き気になります！更新頑張ってください！ (2022年12月7日 23時) (レス) @page38 id: e86bc2c528 (このIDを非表示/違反報告)
ひまわり(プロフ) - 前々から読ませていただいているのですが、読んでてすごく引き込まれるし、読むたびに続きが気になってしょうがなかなってしまいます！！むちゃむちゃ好きです！！いつも更新ありがとうございます‥！！ (2022年12月7日 0時) (レス) id: 6864ce5b3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：千笑 | 作成日時：2022年10月31日 10時
