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ピッ
曲の始まりを告げる、再生音が流れ、イントロが流れ出す。
悲しげで、切ない一面を持ちつつ、どこか暖かいピアノサウンドの曲。
イントロが小さくなり、私の声が流れ出す。
“こんな言葉じゃ伝わらない”
“不器用な僕だから”
“もしも明日世界が終わるなら君の手を取り歌うと思う”
“love u love u my love”
歌詞の一つ一つを思い浮かべるたび2人の顔が浮かんで。
半分泣きながら書き、思いっきり泣きながらレコーディングしたこの曲。
2人に、ちゃんと伝えられたかな。
聴き終わった時には、ジヨンが鼻を啜っていた。
「ジヨナ、その、ほんとごめん。私は大切な友達だと思ってるから、えっとまた、仲良くしてくれたらなって」
素直になれない私なりに、心の底から本心を吐き出す。
泣いていたジヨンは涙を拭いながら、笑顔で何度も頷く。
「ジウナ〜」
なんて私に抱きついてくるから、今日だけは許してあげよう、なんて思いながらジヨンの頭を撫でた。
ハユンが隣で、安心したような顔でくすくす笑っていた。
「ジウナ､､､」
と、いきなり背後から声がかかる。
シウだった。
私たちの様子を見ていたらしく、シウがごめん、と一言謝る。
「私がデリカシーなかった。ごめん。シウが上手だったから、まさか､､､」
皮肉？なんて聞き返してくるシウに慌てる私を、ドユンがお腹を抱えて笑っている。
ああ、これだなあ、なんて思う。
私が大好きな友達、空間。
短いようで、私にとっては一生続く闇のようだったこの1週間。
知らないうちに、私は私が思うよりみんなのことが好きになっていたみたい。
「ジウナ、めっっっっちゃ好きな曲。いつかデビューすることになったらデビュー曲作ってよ。」
ロビーの死角で聞いていたドユンが言った。
そこまで褒めてくれるのはいいが、実現できるものではない気もする。
「うん、約束。」
気づいた時には口からそう溢れていて、私自身に驚く。
いつもなら、確実じゃない約束はしないのに。
私が楽曲を提供、それもドユンのデビューするグループに、なんて夢のような話なはずなのに。
やってみたいという自分の想いを信じ、声に出してしまっていた。
「まじ！？約束！」
ドユンと指切りを交わす。
「なんか、声に出したらほんとにできそう。」
「だね。」
デビュー、という夢。
いつになるかわからない夢を追う私達だけど。
この日は、なぜかその夢がそこまできているような気がしていたんだ。
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千笑 - お待たせいたしました。更新を再開させていただきます。 (2023年1月9日 13時) (
レス) id: 6154d9208d (このIDを非表示/違反報告)
千笑 - いつも小説を楽しんでいただいてる皆様へ。作者の千笑です。私情により、ログインすることができなくなってしまったため、長期間更新ができないかもしれません。申し訳ありません。状況が改善した時にまたお伝えします。 (2022年12月28日 21時) (レス) id: 6154d9208d (このIDを非表示/違反報告)
Kokuma(プロフ) - めちゃめちゃ好みです！続きが楽しみです。 (2022年12月17日 21時) (レス) id: 9eeff62ceb (このIDを非表示/違反報告)
こまり(プロフ) - まさかの展開すぎてびっくりしてます。続き気になります！更新頑張ってください！ (2022年12月7日 23時) (レス) @page38 id: e86bc2c528 (このIDを非表示/違反報告)
ひまわり(プロフ) - 前々から読ませていただいているのですが、読んでてすごく引き込まれるし、読むたびに続きが気になってしょうがなかなってしまいます！！むちゃむちゃ好きです！！いつも更新ありがとうございます‥！！ (2022年12月7日 0時) (レス) id: 6864ce5b3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：千笑 | 作成日時：2022年10月31日 10時
