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ペアを組んだはいいものの、もちろん練習は気まずくてなかなか進まない。
口だけで和解しようとしたってどうにもならないと、お互いにわかるほどに。
私達の間にできた溝は深い。
ドユンとシウも2人で組んだようで、あちらは仲睦まじく練習しているように見え、羨ましくもあった。
全て私のせいなので、自業自得なのだけど。
練習室は他の練習生に占領されているため、仕方がなくロビーで今後について話し合う。
気まずい雰囲気が続く話し合い。
コンセプトや、衣装、それぞれの役割分担について話をし、ついに曲を絞る段階になった。
「曲のことなんだけどさ。」
恐る恐る、2人に話を切り出す。
「私、作ってもいいかな。」
久しぶりに、と言えるほど長らく見ていなかったジョンの目をみる。
練習生同士の相性や、チームをまとめる力を見て、新しいグループのデビューメンバーを決めるため
事務所の買収による人員削減に対応するため
一部ではそう言われているこのグループ評価。
私の作った曲で、3人ともクビになんてさせるもんか。
心の中で、決意を固くする。
2人はそんな気持ちを知ってか知らずか、真剣な面持ちで頷いてくれた。
ほっとした私は、2日後に作り上げることを約束し、今日のところは基礎練を進めることになった。
3人で動きをピッタリと揃える練習を何度かするものの、私とジヨンはまた喧嘩になることを恐れ、意見をなかなか出せずにいる。
そんな状況で心が揃うわけなく、ダンスもいまいち納得がいかない。
早く曲を完成させ、早くジヨンに聴いてもらいたい。
私の本心を綴った曲、2人の大切さを謳った曲。
宿舎や、移動中、学校の休み時間に。
暇を見つけては作曲に取り掛かる。
悩み抜き考えた歌詞、細部を調整していく。
歌に、色をつけていく。感情を乗せていく。
初めて兄に教えられたときは、さっぱり理解できなかったっけ。
“感情を乗せんだよ。歌詞に、音に、込めたい想いがなんかあるだろ。それをイメージして作る。そしたら、曲に統一感が出て、聴き手に想いが伝わりやすくなる。”
たくさんのことを経験した兄だからこそできることで。
まだまだ子供だった私には、分からないことだった。
でも、今ならできる。
練習生になり、たくさんの経験と、たくさんの感情を覚えた今なら。
2日後の早朝、私は想いを託した曲を完成させた。
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千笑 - お待たせいたしました。更新を再開させていただきます。 (2023年1月9日 13時) (
レス) id: 6154d9208d (このIDを非表示/違反報告)
千笑 - いつも小説を楽しんでいただいてる皆様へ。作者の千笑です。私情により、ログインすることができなくなってしまったため、長期間更新ができないかもしれません。申し訳ありません。状況が改善した時にまたお伝えします。 (2022年12月28日 21時) (レス) id: 6154d9208d (このIDを非表示/違反報告)
Kokuma(プロフ) - めちゃめちゃ好みです！続きが楽しみです。 (2022年12月17日 21時) (レス) id: 9eeff62ceb (このIDを非表示/違反報告)
こまり(プロフ) - まさかの展開すぎてびっくりしてます。続き気になります！更新頑張ってください！ (2022年12月7日 23時) (レス) @page38 id: e86bc2c528 (このIDを非表示/違反報告)
ひまわり(プロフ) - 前々から読ませていただいているのですが、読んでてすごく引き込まれるし、読むたびに続きが気になってしょうがなかなってしまいます！！むちゃむちゃ好きです！！いつも更新ありがとうございます‥！！ (2022年12月7日 0時) (レス) id: 6864ce5b3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：千笑 | 作成日時：2022年10月31日 10時
