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俺は意外と勉強や新しいことを覚えるのは結構好きだ
隼さんに手が空いてる時に、と言われて渡された本も最近の愛読書になっている
「お前は最近なにを熱心にやってんだよ」
「ん?手話だよ?」
「あー、あの手で文字とかするやつ?」
いつもの如く数名のお姉様方に追いかけられてた幼馴染を匿ってあげたらついでにつっこまれた
本を読むときは一人のときが多かったはずだが、幼馴染には熱心に読んでたのが早速バレていたらしい
「何でそう言う形にするかとか、由来も合わせて見ると凄く面白いんだよ
あー!なるほど!って納得できて」
「へー お前の名前やってみ」
それから陽もたまに「読者ってどうやんの?」と突然質問をしてきたり、俺から本を奪って「はい、夜くんに質問です」と本の中の例題をふっかけてきてくれるお陰で一人で覚えようとしていたときよりもスルスルと頭に入ってきた気がする
「陽、ありがとうね」
「何が?」
「ふふっ何でもない」
あんまりやるもんだから、俺まで覚えてきたーと小言をいいつつも付き合ってくれる陽に名前をやってみてと言うと、自分の名前と俺の名前はなんなくやってみせてくれた
同じことを繰り返すだけの日々に、久しぶりに刺激が加わった気がしてここ最近は楽しく、毎日あっという間と思えるほど充実している
早く隼さんが言ってた子にあって実際に手話をしたい、不安も勿論あるが楽しみだ
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作者名:鈴蘭 | 作成日時:2018年2月5日 23時