山田家長女と入間家長女の日常 5

178日目 ページ27

綾瀬side




ぽつりぽつりと話し始めるさぶろーたの話を割と真剣に聞いた。今日は朝からずっと機嫌が悪かったのにじろちゃんに「友達いないから」と言われてキレて、そんでなんかめっちゃ怒られたらしい。


じろちゃんだけならまだしも一郎さんからも怒られた。それで空気に耐えれなくて逃げ出したと。


確かに一郎さん怒ったら怖いもんね。まじで。冗談抜きでよ。1回経験したからわかる。マジで怖い。(山田が入間で、入間が山田で 98日目参照)




三郎「なんでいち兄が怒ってきたのか分からないんだよ……」




そういうさぶろーたはマジでわかってないらしい。でもまぁ、あれだよね。どっちが悪いかって言ったら……





綾瀬「まぁ、じろちゃんが悪いよね」

三郎「え、……」

綾瀬「だってそうでしょ？？友達いないことないじゃん」

三郎「いや、二郎の言ってたことは事実……」

綾瀬「え、私さぶろーたのこと友達だと思ってたんだけど。違うの？？」




え、まじ？？？友達って思ってたの私だけ？？それはちょっと恥ずかしい。そんな馬鹿な、って顔してるとさぶろーたがモゴモゴと話し始めた。




三郎「いや、だって、僕は一椛姉の弟で、お前からしたらただの友達の弟じゃんか……」

綾瀬「いやいや、その程度にしか思ってなかったら遊んでないから。こんな時間まで家にいさせるわけないじゃん。既に山田呼んでるから」

三郎「え、あ、そう…………」

綾瀬「さぶろーたは？？私の事姉の友達程度にしか思ってないの？」

三郎「っ……べ、別に…………友達だと、思ってた…。」





…………可愛いな。ちょっと恥ずかしそうに友達とか言うさぶろーた可愛いな。そんでちょっと嬉しそうなのがもっと可愛い。


そして照れてる顔山田に似てるな。可愛い。


て、それはちょっと置いとこう。とりあえずあれよ。




綾瀬「じゃあこれで、じろちゃんが間違ってたって事になるでしょ？さぶろーたにはちゃんと友達いるんだから」

三郎「お、おう……。」

綾瀬「じゃあ次ね。なんでじろちゃんがガチ切れして一郎さんも怒ったのか」




さっきよりも真剣な顔でこっちを見るさぶろーた。これはほんとにわかってないのかぁ。


でも勢いに任せて言ったっぽいし、分からないのにも一理ある。




綾瀬「あー、ほら、さっき私とさぶろーたは友達って再確認したじゃん？」

三郎「した」

綾瀬「じゃあそれ、忘れないでね。もし今ここでさぶろーたのあの言葉言われたらどう思う？」

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