170日目 ページ19
一椛side
二郎と三郎の口喧嘩。いつもは適当に流すしなんなら参加していくところだが今はもうメンタルがメンタル。
そうか仕方なく三郎はあたしをリビングに連れてきたんだとか、あたしのせいで2人が喧嘩を始めたとか、徐々にショックが重なっていく。
迷惑かけてる……そう思うと徐々に目に涙が溜まっていく。と、このタイミングで脇に挟んでいた体温計がなった。
脇から取り出した体温計には40.2と数字が出ていた。それに余計涙が出そうになる。自分の体温を見てやばいのは明白だし自覚したせいかさっきよりも目眩が激しくなってきた気がする。
目眩が酷くなりだしたと思ったら次は関節の痛みも思い出してそっちにも意識が行く。しかも2人はずっと喧嘩しててその原因はあたし。
ついに目に溜まっていたそれは零れ始めた。あたしの様子にすぐに気づいたいち兄は困ったように笑いながら目元の涙を親指で拭った。
一郎「お前のせいじゃないからな」
一椛「…ッ………」
一郎「……お前らうるせぇぞ!!!!」
いち兄が立ち上がって2人に叫んだ。小さく「いち兄、ごめんなさい」「兄ちゃんごめんよ……」と言う2人の声。
そんな2人にため息をつくといち兄はまたしゃがみこんであたしの目線に合わせてきた。
一郎「病院行くか!」
一椛「でも、……あるけ、ない………」
一郎「おぶってやるから、な?」
優しく頭を撫でるいち兄の手は安心できるもので自然とうなづいていた。いち兄は「よしっ」って言って病院へ行く準備を始める。
その様子をぼーっと見ていると二郎と三郎が気まずそうに目の前まで来た。
一椛「?」
二郎「その、ごめん……」
三郎「僕も、言い方悪かったです。すみません…」
一椛「いや……あたしもなんかごめん…?」
二郎がすごく悲しそうな顔で頭を撫でてきたけどよくわかんない。頭に?を浮かべていると準備が出来たのかいち兄があたしの名前を呼んだ。
「はーい」とほぼ消えかけの声で返事をしてのそのそと立ち上がる。いち兄の元へ行こうとした瞬間、二郎に腕を掴まれた。
一椛「じろー……?」
二郎「お前は………お前は!!」
一椛「うん…?」
二郎「生きる価値ないわけねぇし!死んだ方がいいなんて思ってる奴なんていねぇし!!もしいたら俺がぶっ飛ばすから!!だから、もう、あんなこと言うなよな」
そう言って二郎は来ていた青のジャケットをあたしの肩にかけて部屋に戻ってった。
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suzusen(プロフ) - ゆゆさん» 入間ちゃんが「誰だって天変地異起こしちゃうよね、分かる」と言ってました()意外と平均点以上取るのってまぁまぁ難しいですよね(笑) (2020年1月2日 23時) (レス) id: 2d79256d59 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ - 入間ちゃん、心配するな。私なんて昔算数だった時に10点とったことあるんだから(( 今でもテストの多くは平均点以下だし← (2020年1月2日 23時) (レス) id: 0ad758797f (このIDを非表示/違反報告)
suzusen(プロフ) - ♭れもんさん» そうなんですよ、気づいたらもう6まで.......。優しい皆さんのおかげです!えええええ嬉しすぎます!!!そんな!そんな!私も大好きです.......!!!ほんとに!自分が読みたいものを書いてるだけなので!!あ"ぁ!!嬉しい!!これからもよろしくお願いします!!! (2019年12月30日 23時) (レス) id: 2d79256d59 (このIDを非表示/違反報告)
♭れもん - もうシリーズも6になっちゃうんですね…すごいです!こんなに話を続けられて、私も個人的にの小説ですが、suzusenさんのようなをモットーにがんばりますっ!応援してますっ!大好きです← (2019年12月29日 1時) (レス) id: d67f03efe8 (このIDを非表示/違反報告)
suzusen(プロフ) - ヒロアカ、ヒプマイ最高!!さん» わあ!!コメントありがとうございます(^^)今年中には続編頑張ってあげます!!!!お待たせしてすみません.......。応援ありがとうございます! (2019年12月26日 17時) (レス) id: 2d79256d59 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:suzusen | 作成日時:2019年6月22日 10時