167日目 ページ16
一椛side
息が詰まりそうな程の痛みにそろそろ身体が悲鳴をあげていた。今の時刻は朝の4時。
確か昨日の21時に寝てそれから何回か起きたけど記憶が曖昧すぎる。なんか部屋に1回二郎が来たような来てないような……?
あー……でも三郎が来たのは覚えてるなぁ…………。いつの間にか寝ちゃったけど。
そんで起きては寝てを繰り返して……。目を覚ましても身体は痛いし頭はフラフラしてるし。
何度もいち兄に部屋来てほしいって思った。でもあたしなんかが迷惑なんてかけちゃダメだ。
そう思うと涙が出そうになって。結局呼べずにずっと布団にくるまり続けた。
でもそれも限界まで来た。腰が痛い。迷惑をかけたくないっていう気持ちより寂しいっていう気持ちの方が勝ってしまった。
一椛「っ…しんどい………ぅ、っ…………いちにぃ……」
歩こうにも目眩がひどすぎて立つことすらできず座り込むしかなかった。それでもいち兄の部屋にたどり着こうと羽織った掛け布団と共にゆっくりとドアの方に進む。
しんどくて涙が止まらない。目から溢れるものを右手で拭って左手で布団を握りしめる。
時間をかけてドアにたどり着くも立ち上がれなくて必死にドアノブに手を伸ばした。なんとか持ち上げた手がドアノブが傾いたことで再び落ちる。
ドアに体重をかけてたせいであたしの体は廊下にはみ出て倒れてしまった。涙を拭いながらも顔を上げるとそこは真っ暗でしかなくて。
一椛「あっ…………ヒック……う、あ…………いち、に………っ………………」
真っ暗の恐怖と寂しさとで心がグチャグチャになった。自分の部屋の微かな光だけしかなくて誰も通るわけない廊下で涙を零す。
床に涙が落ちていく。拭いても拭いても溢れる涙にひたすら止めようと目を擦った。
一椛「ヒック…………も、やだ………………うぅ、っ……いち、に……っ…………」
.
.
一郎「一椛?!?!」
一椛「……ん、ぇ…………?」
一郎「どうした?!てかお前何やってんだ!」
なんで起きてるの?なんであたしの部屋に来たの?
そんな疑問よりも先に迷惑をかけてる最悪感と求めてた人が来てくれた安心感で余計に涙が溢れた。
一椛「いちにぃぃぃ、っ…………も、やだ………しんどい…………し、にた……」
一郎「大丈夫だ。兄ちゃんがついてるから、な?部屋戻るぞ」
そう言っていち兄はあたしを抱き上げて部屋の中へと戻った。
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suzusen(プロフ) - ゆゆさん» 入間ちゃんが「誰だって天変地異起こしちゃうよね、分かる」と言ってました()意外と平均点以上取るのってまぁまぁ難しいですよね(笑) (2020年1月2日 23時) (レス) id: 2d79256d59 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ - 入間ちゃん、心配するな。私なんて昔算数だった時に10点とったことあるんだから(( 今でもテストの多くは平均点以下だし← (2020年1月2日 23時) (レス) id: 0ad758797f (このIDを非表示/違反報告)
suzusen(プロフ) - ♭れもんさん» そうなんですよ、気づいたらもう6まで.......。優しい皆さんのおかげです!えええええ嬉しすぎます!!!そんな!そんな!私も大好きです.......!!!ほんとに!自分が読みたいものを書いてるだけなので!!あ"ぁ!!嬉しい!!これからもよろしくお願いします!!! (2019年12月30日 23時) (レス) id: 2d79256d59 (このIDを非表示/違反報告)
♭れもん - もうシリーズも6になっちゃうんですね…すごいです!こんなに話を続けられて、私も個人的にの小説ですが、suzusenさんのようなをモットーにがんばりますっ!応援してますっ!大好きです← (2019年12月29日 1時) (レス) id: d67f03efe8 (このIDを非表示/違反報告)
suzusen(プロフ) - ヒロアカ、ヒプマイ最高!!さん» わあ!!コメントありがとうございます(^^)今年中には続編頑張ってあげます!!!!お待たせしてすみません.......。応援ありがとうございます! (2019年12月26日 17時) (レス) id: 2d79256d59 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:suzusen | 作成日時:2019年6月22日 10時