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次の日に胡蝶の元へ向かうつもりで居たが、やはりAは鬼なので夜の間に移動することにした。

そして今、俺が見るからに体力が無いAを担いで歩いている真っ最中なのだが、震動でAは見て分かる程に疲れている。



「少し止まるか。」


「すみません、本当に…」



自力で歩いても遅く、担がれても体力を失う、と言う不便で貧弱な自身の体質をAは憎んでいるようだった。
地面に下ろし木に持たれて休憩する。それでもAの息切れはなかなか止まらない。

もしや、と思い俺はそっと息が漏れる口に接吻をした。



「っ」


「、…………どうだ」



忽ち息切れは止み、機嫌も良くなったようなA。
体力を無くせば、接吻で回復するのか。


それが分かったのは良いが、俺は今自分のしたことを理解して固まる。
自分から接吻をした。Aに。



「(仕方ない、だろう。)
…行こう。」


「は、い」



分からないことだらけなのだし、少しでもAの辛さを軽減出来れば良い。と自己完結することで荒ぶる思考を安定させた。
しかし、Aは俺のことをどう思っているのかが気になった。

再び少女を担ぐ前に、一度聞くことにした。



「俺のことは、嫌いか。」


「え、そんな、…全然、嫌いじゃ、ないです」




「…では、……こんな見ず知らずの男に接吻をされるのは、どうなんだ。」



ちゃんと物心があり、接吻がどういうものが分かっているだろう。羞恥心こそ鈍いが。
Aは初めて、俺の前でそのぼんやりとした表情を変えた。頬を赤に染める、汗顔の至り、といった所。




「嫌、じゃなくて。寧ろ、こんな私を諌めてくださって、ありがたい、と言うか」


「それは、恐縮の念だけなのか。」



まだ、求める言葉は無い。あるのかは分からないが、言ってほしい言葉。



「…っはしたない、話ですけど、
…冨岡さんは、麗しいので、…嬉しい、です」



手を口元に当てて、「言ってしまった」と言わんばかりに目を固く瞑りAは体を小さくさせる。

漆→←伍


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設定タグ:鬼滅の刃 , , 冨岡義勇   
作品ジャンル:アニメ
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にゃるす。(プロフ) - 最高でした!!細かい描写とキャラ達の心情が凄く心に刺さりました!!こんな素晴らしい作品を作ってくださり有難うございます!!! (2023年1月30日 21時) (レス) id: fbac834549 (このIDを非表示/違反報告)
Turtle(プロフ) - 色々とやばかったです、、、。゚(っ´;ω;`c)゚。 (2020年11月30日 23時) (レス) id: ae287d31c5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり - 最高です!義勇好きにはたまりません!最高です! (2020年8月7日 14時) (レス) id: c22bf512a4 (このIDを非表示/違反報告)
リーのアニメ部屋 - アアアアアアアアアア!!千寿郎好きだから感謝!頑張って! (2020年8月5日 3時) (レス) id: 9f28f3c3ee (このIDを非表示/違反報告)
暁明(プロフ) - 銀時さん» 読んで楽しんでくださって嬉しいです。面白いお話作り頑張りますね。 (2020年4月28日 13時) (レス) id: 14dbba7e04 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ice.11 | 作成日時:2020年3月28日 15時

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