拾肆 ページ14
「…っAさん!」
爆発の中心に居たのはA。全身が血に濡れていた。
まさか、と思い、周りの崩れている鬼を見渡して、聞く。
「まさか、君がしたの」
「っ…」
「……何で、自滅するような術使ってんの」
馬鹿じゃないの。
こんな傷直ぐに治るし、あの時も簡単に戦闘に持ち直せていた。既に鬼が居なくなった林で、Aさんを抱き締めた。
「ほんっと、何、してんの…!!」
Aさんの血だらけで手のひらの真ん中が切れている手が頬に当てられる。
全身の皮膚を切って周囲に血を降らせたのだろう。体の所々に大きな切り傷が沢山あった。
「…守りたかった、から」
「っ、」
「守られる、だけ、じゃ、駄目だと思った、から」
弱い癖に、何で身を張ったの。
直ぐに怪我が治る僕と弱っちい君とじゃ、同じ犠牲でもその後の時間が違うんだよ。
……いや、弱っちくなんか、なかったのか。
「っ、ん」
「はっ」
血でより赤みを増した唇に、接吻をする。
全然傷が塞がらないので、何度も角度やら深さやらを変えて沢山口を重ねた。
「ん、ふ、っはぁ」
「っ、んっ」
柔らかくて、していると頭がふわふわと、理性が失われていくようだった。
「っ何さ、まだなの」
傷が塞がらない。
「っん、は、はっ」
「んんっ、っう、はぁっ」
舌を滑り込ませて唾液で絡ませる。歯をなぞったり、舌の下を擽ってやれば体をびくりとさせてAさんは僕の肩を叩いた。
それに気づかず、深い口づけを続けて、口を離す頃にはAさんの傷は完全に塞がっていた。
「っごめん」
「い、え…大丈夫、です。…あり、がとうござ、います」
腰を抜かしたAさんを背負い、日が上がらない内に冨岡さんの屋敷に送った。
非番の夜だったけど結局ゆっくり出来なかった。
「……Aさん、もう君のことは認めてるから。」
「本当、ですか。」
「だから、あんなこと二度としないで。」
自分を大切にしてよ。
弱い人は嫌いだけど、
「時透さんを、助けられて良かったです。」
死ぬ覚悟を持ってる人は好きだよ。
…違う、きっとこんな遠回りな言い方をしてるけど、もう自覚してしまった。
綺麗なこの子とずっと生きていきたい、そんな思いを持っていると。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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にゃるす。(プロフ) - 最高でした!!細かい描写とキャラ達の心情が凄く心に刺さりました!!こんな素晴らしい作品を作ってくださり有難うございます!!! (2023年1月30日 21時) (レス) id: fbac834549 (このIDを非表示/違反報告)
Turtle(プロフ) - 色々とやばかったです、、、。゚(っ´;ω;`c)゚。 (2020年11月30日 23時) (レス) id: ae287d31c5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり - 最高です!義勇好きにはたまりません!最高です! (2020年8月7日 14時) (レス) id: c22bf512a4 (このIDを非表示/違反報告)
リーのアニメ部屋 - アアアアアアアアアア!!千寿郎好きだから感謝!頑張って! (2020年8月5日 3時) (レス) id: 9f28f3c3ee (このIDを非表示/違反報告)
暁明(プロフ) - 銀時さん» 読んで楽しんでくださって嬉しいです。面白いお話作り頑張りますね。 (2020年4月28日 13時) (レス) id: 14dbba7e04 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ice.11 | 作成日時:2020年3月28日 15時