拾弐 ページ12
毎夜の見廻り。今日は最近柱になったばかりの時透と廻る場所が近かった。
時透は少し強い鬼と戦っていて、掠り傷を負った。
「俺の屋敷に来い。」
「…ありがとうございます。」
ぼーっとしていて、何を考えているのかあまり分からないが、特に知りたいと思う事も無く、屋敷の戸を開けた。
Aは物音で起きたのか、「お帰りなさい。」と玄関まで迎えに来た。
「…はじめ、まして。」
「……霞柱、時透無一郎」
「時透が怪我をした。救急箱を持ってきてくれ。」
玄関で待っているのも何だから、居間に上げた。
茶葉を濾して湯を淹れるがいつものAのように上手くいかない。取り敢えず、その茶を出した。
「あの子って、例の鬼の子ですよね。」
「ああ。」
会話をそこまでした所で、Aが木箱を手に居間の障子を引いた。
箱の中の消毒液を時透の逞しい腕にかけて、布で覆い、包帯を巻いてやった。大きな怪我でもないので胡蝶に世話になることもないだろう。
「家に帰るか。泊まるか。」
「あ……じゃあ、泊まらせてください。」
丑と寅の刻の間くらいで、帰って寝るには実に微妙な時間帯だ。
同業者で同姓だから良いか、と思っていたがAは違う。異性で今日が初対面だ。嫌かもしれない。もしそうだったのならすまなかった。
そして、何よりもAと他人が同じ屋根の下、共に寝ると言うことに俺が何とも言えない気持ちになった。
「時透の布団を敷いてくる。」
過ぎたことは仕方ない。俺は茶を退き、布団を敷きに居間から出た。
・
・
Aさん…だっけ、その人と二人きり。
暫くしたら冨岡さんが戻ってくるのだろうけど、折角だからAさんと話すことにした。
「Aさん、君が接吻で生気を産む鬼って本当?」
そう聞けば罰が悪そうな顔をして頷く。
僕はAさんに会った時から思っていたことを正直に話した。
「中々、人間に協力を求める鬼って珍しいね。弱いんだ。」
「…っ」
人間として扱われているとは言え、鬼なのだから、自分の身は自分で守れる程度に強さを持たないといけないだろ、と思った。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした!
2723人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
にゃるす。(プロフ) - 最高でした!!細かい描写とキャラ達の心情が凄く心に刺さりました!!こんな素晴らしい作品を作ってくださり有難うございます!!! (2023年1月30日 21時) (レス) id: fbac834549 (このIDを非表示/違反報告)
Turtle(プロフ) - 色々とやばかったです、、、。゚(っ´;ω;`c)゚。 (2020年11月30日 23時) (レス) id: ae287d31c5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり - 最高です!義勇好きにはたまりません!最高です! (2020年8月7日 14時) (レス) id: c22bf512a4 (このIDを非表示/違反報告)
リーのアニメ部屋 - アアアアアアアアアア!!千寿郎好きだから感謝!頑張って! (2020年8月5日 3時) (レス) id: 9f28f3c3ee (このIDを非表示/違反報告)
暁明(プロフ) - 銀時さん» 読んで楽しんでくださって嬉しいです。面白いお話作り頑張りますね。 (2020年4月28日 13時) (レス) id: 14dbba7e04 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ice.11 | 作成日時:2020年3月28日 15時