検索窓
今日:7 hit、昨日:55 hit、合計:54,034 hit

___ ページ10













太陽は出たけどまだ薄暗い時間になった。


俺は昨日、安心して寝てしまっていた。



…なんでや…!
出て行くってこと考えとけよ!失態だ。
また9歳を危ない目に合わせてしまった。





もやもやしていると河村が出社した。
伊沢はこの様子じゃ遅刻だな。

9歳はというとストーブの前に座っているけれど、何か考えているように窓を眺めている。
わからない。何故9歳はここに来たのだろう。どこから来たのだろう。
親は…?



「須貝さん!!!」
「うわっ、びっくりした!…ってこうちゃんか…」
「なんでがっかりするんですか?!」



こうちゃんが俺の方をがっしり掴んでグラグラ揺らす。
まって、俺泊まり込みなんだけれど。
頭痛い。

ピッとテレビをつける。


法学部、こうちゃんは言った。早くしなければ『攫ったこと』になってしまうぞ。と。
分かっている。俺も交番へ届けるつもりだ。
でも、分からないのだ。まだ離したくはな…



「え…?俺何言ってんの?」
「何も言ってませんよ」
「山本、アウト。」
「えっ?!」




自分が正気だという事を確かめるためほっぺをつねりながら山本をいじる。
9歳は窓から目を逸らして俺たちをジッと見つめていた。



俺たちがいるテーブルと、9歳のいるストーブ。
この間。この間は「子供と社会人」「迷子と社会人」だけでは、言い表せない何かがある。
その何かが気になって仕方ないのだ。
9歳をじっと見つめ返してみる。少し目を見開いて目をそらされた。



「悪い、一体何が行われてるか分からないけどその見つめ合うのやめてもらっていい?」
「河村さん、俺は伊沢を待つべき?」




質問を別の質問で返す。ノリだから。あれノリで見つめ返したから。
あと伊沢待っていると日が暮れると思う。



「いいんじゃないですかね。LINEだけしてもう行っちゃいましょうか。」
「そだな。」






終わるのだ。謎が残ったままだけど。この後9歳を交番まで届けるんだ。
席を立ってコートを着ようとした時だった。











___→←___



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 8.9/10 (30 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
112人がお気に入り
設定タグ:QuizKnock , QK , 須貝駿貴
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ピーチフラペチーノ(プロフ) - yuriori12911さん» ご指摘ありがとうございます!すみません全然気づいていませんでした…!すぐ修正します。 (2022年9月25日 18時) (レス) id: cb74bd79ea (このIDを非表示/違反報告)
yuriori12911(プロフ) - 多分仮名に あい が登録されているので、「あいつ」の あい が、名前に変換されています。確認してくださると嬉しいです。 (2022年9月25日 4時) (レス) id: 4df0e29a7c (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ピーチフラペチーノ | 作成日時:2021年1月1日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。