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ぽろぽろ…
大粒の涙がおにぎりを口に入れた瞬間9歳から流れた。
目尻を真っ赤にして涙が顎へ伝っていく。やがてそれはおにぎりへ落ちていった。


9歳は泣きながらゆっくりゆっくり、しかし止まることなく、おにぎりを口へ運んでいった。
嗚咽を時々吐きながらどんどんおにぎりを食べていく。
喉を詰まらせないように催促しながら心ゆくまま食べさせた。




料理が得意とは言えない大学院生が作った、何の変哲も無いおにぎりを食べて泣いた__。
それはおにぎりに対して泣いたのではなく、心の余裕ができたことに安心したという事を暗示していた。


9歳が、どうしてここまで季節外れの格好で来たのか…。
どこかで見たことのある顔と声。
この謎が解き明かされることはない。明日にはこいつを交番まで届けなくてはならないからだ。


「しょっぱいぃぃぃ〜〜……」

「いやそれお前の涙だから……」


いや…塩入れ過ぎたかも。
そうかそうか…俺はこいつを気に入ったのかもしれない。



おにぎりを食べ終わった9歳をソファーで眠らせ、俺はデスクで突っ伏して寝た。



どうかこいつが無事になる事がありますように。


暗くなった部屋で目を閉じるとすぐに睡魔が襲う。
薄れゆく意識の中で思い出した。




あれ……






鍵しめたっけ……










第2節→←___



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ピーチフラペチーノ(プロフ) - yuriori12911さん» ご指摘ありがとうございます!すみません全然気づいていませんでした…!すぐ修正します。 (2022年9月25日 18時) (レス) id: cb74bd79ea (このIDを非表示/違反報告)
yuriori12911(プロフ) - 多分仮名に あい が登録されているので、「あいつ」の あい が、名前に変換されています。確認してくださると嬉しいです。 (2022年9月25日 4時) (レス) id: 4df0e29a7c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ピーチフラペチーノ | 作成日時:2021年1月1日 23時

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