【QK】160cmのパーカーと179cmの身長。［第1章］

___ ページ28

・











「まじ？！すげーじゃん！！」
「私たちより頭いーじゃん！」


ドッとクラスは再び沸き上がった。
席を立ってみんなあいによってくる。

先生の止める声は聞こえない。
みんなあいに質問を投げかけた。

それは日の光だけじゃない眩しさがあって。
…少し…楽しい。

「ねーあいくんって笑わないねー？」

『くん』だ。ここのクラスメイトはあいが男の子に見えるみたい。
そっか。やっぱり人それぞれ違うんだな。

よしあきにぃはあいが女の子に見えてたけど。


「人苦手なの？」
「いや…えっと…」

緊張だってしてないのにさっきから心臓の鼓動が早い。

苦手…というか…人…


『アヒヒヒヒッ』

あ、まただ

視界がぼやける。息遣いが荒くなる。嫌な記憶。
その笑い声を思い出すだけで鳥肌が立つ。


「苦手じゃない、けど……苦手…」
「え〜？何それどっち？？」

なるべく声のトーンを下げないように少し、笑ってみせる。
多分笑えてない。ブルブル震えているもん。



変に思われたかな…










・

___→←第4節

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す