my neighbor FROM...ーKyuhyun 3 (ページ32)

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132. 声ページ32

さっきよりも口角が上がっているように見えるのは、気のせい？

「次、どこ行く？」

「映画見ようよ」

紙袋を片手に、キュヒョンは足取り軽く歩いている

まだ、午前11時

キュヒョンともっと一緒に居られると思ったら、私もスキップしたくなってきた

と、その時ー

「ねぇ…あの人、どっかで見たことない？」

「え？どれ？」

「ほら、今信号待ちしてる…」

「うわ！超イケメンじゃん」

そんな女の子たちの会話が、そう遠くない場所から聞こえてきた

心臓がトクトクと音を立て始める

その方向を振り返る勇気もなくて、キュヒョンとつないだ手をそっと離した

ヒソヒソと話すその声がやたら大きく聞こえてきて、彼女たちがキュヒョンに気づくのも時間の問題ー

「キュヒョン…行こ！」

「うん」

同じように会話を聞いていたのか、キュヒョンも足早に歩き始める

私たちは青信号を待たずに、そのまま違う道を進んだ

嫌な汗がじわじわと出てくる

もし、こんなところで見つかってしまったら

もし、私たちが手を繋いでいたことを見られていたら

もし、写真を撮られて、ネットにアップされたら…

「…A？」

「え？」

「ケンチャナヨ」

「…うん」

頭の上から降ってきた、優しい声

私は歩きながら、小さく深呼吸をした