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#32 ページ32

neth side

「とうとうやな」
「まぁまずはTECvsPRXだから…」
「マジでPRXと中国チームの試合は参考になんねぇんだよな…」

機械音のような整ったアナウンスで、ついに選手が入場する。

あ〜RiotGamesONEを思い出す…

あの時はOoodaさんの声だったけど、このアナウンスだとこっちも緊張してくる。


PRXはダバイ、マインドフリーク、ジン、フォーセイクン、そして相撲取りのコスプレをしたベンカイ。
相変わらずのメンバー。シガレットはこの試合は控えっぽい。


対してTECも皇帝、将軍、官吏、巫师、ここまでは同じ。
そして芸者が抜けた穴は学徒という選手が出場する。

この試合を観ようとしている全員がそう思っていた。


でも最後に出てきたのは、


「Geisha」


意外すぎる人物だった。


「ここに来て出てくんのか…!?」
「A、ホント何があったんだろ」

teddyさんとOitanもめちゃくちゃ驚いている。もちろん俺も。


「Aさんだ!」
「マジかよ…大丈夫なんかな」

観客も異様なザワザワ加減だ。


ステージに向かうAはそんな不穏な観客席の空気を壊すような笑顔だった。


キックオフトーナメントの時よりも顔色が良さそうだ。


バキューンと銃撃ポーズをキメて無邪気に降りてくる。

その姿は俺の覚えてるAそのもので。


「nethよかったなぁ!」
「A元気そうだよ」

teddyさんもOitanもこっちを見て嬉しそうにする。


「いやぁ芸者選手とても元気そうですね!」
「しばらくお休みしてましたけど、絶好調なんでしょうかね」

そんな実況や大きな声援、そして待ち望んだAの元気そうな表情に、
涙が溢れて、思わず下を向いた。

「あれ!nethさん泣いてんの?」
「ちょっと!これからやん!何しとねんwww」
「これはフツーに泣くやん…無理やぁ……」

ボロボロに出てくる涙を拭いて、俺は前を向く。


「あいつ…この世界にいて、楽しいんかな」


俺は鼻声でそんなことを呟いた。


「いやぁそりゃぁ…今は楽しいかわかんないけど」

「きっとnethとやってた時は楽しかったと思うで」


そう言うteddyさんたちに俺がまた泣かされたのは言うまでもない。

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mobutyan(プロフ) - 久しぶりにこんなにも感動する小説を読みました。忙しいかとは思いますが更新ずっと待ってます。 (8月17日 3時) (レス) @page34 id: 97fa38bdce (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - とても面白くて定期的に読み返しています。続きを楽しみにしています! (2023年3月8日 23時) (レス) @page32 id: 87831ffb52 (このIDを非表示/違反報告)
ayuriayuri112(プロフ) - 続き待ってます!応援してます! (2023年1月11日 5時) (レス) id: 598e63f5be (このIDを非表示/違反報告)
無花果(プロフ) - 続き楽しみです!! (2022年12月30日 23時) (レス) @page25 id: d6d10578eb (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - 続きが楽しみです!!応援してます! (2022年12月28日 12時) (レス) id: 5a62b2ac70 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:baihua | 作成日時:2022年10月22日 22時

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