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私がやったゲームはCS:GOというfps。
そこでランク戦をした時のことだった。
『ハロー』
そう私が挨拶した時に、
「えっ女子やん!!やばない!?俺勝っちゃお〜」
と一際はしゃいだ人がいた。
当時のnethである。
そこで仲良くなった私は、はじめてnethという友達を得たのだ。
「日本にはな、Lazさんっつーつえぇ人がいるんやで」
『nethとどっちが強い?』
「まーだLazさんの方がつえぇな、俺より1個上やし」
『nethの本名なんなの?』
「俺?え〜名前ローマ字が教えてくれんなら」
『私Aだよ?AA』
「え、そのまんまなん?俺いうの恥ずいわ」
『本名早く言ってよ』
「え?逆にどんなだと思う?」
『neth昨日の大会強かったねぇ』
「いやでももうちょい行けたわ」
『世界の壁は高いからな』
「せやんなぁ」
「俺一瞬absolute入るわ」
『え、Lazさんとかいるとこ?』
「せやで」
『え!あのすごいとこ?』
「せや、怖いけどな」
『neth…私VALORANTに浮気するわ』
「はぁ?マジかよ…」
『たまにはデュオやってあげるよ』
「アリガトォォ…」
「A、俺はCRに移籍しようと思う」
『え、あ…そうなんだ』
「お前も誘われてるらしいやん」
『それも知ってるの…』
「一緒にやらん?」
『え、…?』
「俺は、お前も世界を目指してみたらいいと思うけど」
『私がチームのためになるのなら』
チーム
私にとって、チームとはなんなんだろう。
中国に向かって頭痛という実験の後遺症の治療に向かう中、
私は出て行く時に言われた「最強のチーム」について考えた。
父はもういない。
どこに行ってしまったか私にはわかっていた。
遠くまで出かけると言って最期、出ていった父。
あれはきっと、私の外へ出たいというわがままへの代償を受けに行ったのだ。
『私にとって最強のチームって…なんなの…父さん』
CRストアで最後に買ったnethと私のキーホルダーを見つめる。
涙が出そうになって、慌ててしまおうとした時、紙袋の中になにやら箱が入ってることに気づいた。
箱を開けると、そこには高そうな箱に入ったネックレス。
同包された説明書きみたいな紙には
勿忘草
「私を忘れないで」
「ずっと友達です」
“Yusuke Matsuda”
の文字
『……っぁ、うぅ…ゆーすけぇ……たすけてよぉ』
タクシーの中で私は身を枯らすほど泣いた。
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mobutyan(プロフ) - 久しぶりにこんなにも感動する小説を読みました。忙しいかとは思いますが更新ずっと待ってます。 (8月17日 3時) (レス) @page34 id: 97fa38bdce (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - とても面白くて定期的に読み返しています。続きを楽しみにしています! (2023年3月8日 23時) (レス) @page32 id: 87831ffb52 (このIDを非表示/違反報告)
ayuriayuri112(プロフ) - 続き待ってます!応援してます! (2023年1月11日 5時) (レス) id: 598e63f5be (このIDを非表示/違反報告)
無花果(プロフ) - 続き楽しみです!! (2022年12月30日 23時) (レス) @page25 id: d6d10578eb (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - 続きが楽しみです!!応援してます! (2022年12月28日 12時) (レス) id: 5a62b2ac70 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:baihua | 作成日時:2022年10月22日 22時