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#25 ページ25

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とうとうVCTキックオフトーナメントの初戦。

マップバンピックが終わり、ステージに入場しようてしていた。

来年以降の中国チームの本戦参加の決定打にもなる今回の大会。


初戦の相手はZETAというチーム。

まずはここに勝たなければ来年以降のVALORANTチームはなくなるし、
私たちのカラダも後に相当いじられることになるだろう。


しかしここは去年のMASTERSで世界3位になっているらしい。
気は全く抜けない相手だ。

単純なフィジカルももちろん強いが、連携が本当にうまいチーム。

私たちはまずその連携を崩していくことが狙いだ。


そこで重要になってくるのは変な動きを求められている私。

最初のZETAのピックマップはフラクチャー、アタッカーサイド選択をしてキャラピックはネオン。


最初はマップをかけずり回って、サイド交代をしたらラークやプッシュ役を担う。


『ふぅ〜〜…』

「芸者、緊張してるのか?」


『いや、あんまり。そうでもないけど…』


リーダーの皇帝に問いかけられ、否定。


緊張は全くない。どちらかと言うと違和感。


PV撮影の時に話しかけてきたZETAの人。
SugarZ3roとLaz。

世界最強のモク使いとセンチネラー。


なんでそんな人が私に話しかけたんだろう。


しかもAって…私の存在だけしている名前。


大体施設では番号で呼ばれて、チームメイトにも芸者と言われる私。


唯一他の人と違うのは本名があること。


なんで彼らがそれを知ってるのか。ずっと気になった。


「芸者が緊張はしなさそうw だって芸者が失ってそうな感情って緊張じゃない?」

『うるさい官吏』


ムカつく男が私をからかってきて、イラッとしていると


[Laz]

と、アナウンスが鳴り響いた。


選手たちがどんどんと呼ばれる。

最後の1人になってコーチが私の背中を押す。


「結果を残せ」
『はい』


[SugarZ3ro]

私と入場するのはあの男の人か。

[Geisha]

私はすっとステージに立つ。


カメラサービスのため、パンチポーズをして坂を降りる。

降りてきた際、SugarZ3roと目があった。

瞬間、動きが止まる。

すると、ポッケに手を入れていた彼が拳をこっちに伸びしてきた。

グータッチかな、


そう思い私は彼に拳を突きつけた。

私が彼の表情を見ると、とても嬉しそうに優しく笑っていた。

奥にいる彼のチームメイトたちも明るい顔をしている。


私は自然にニマッと笑った。


多分23歳まで記憶が飛んでからはじめての笑顔だった。

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mobutyan(プロフ) - 久しぶりにこんなにも感動する小説を読みました。忙しいかとは思いますが更新ずっと待ってます。 (8月17日 3時) (レス) @page34 id: 97fa38bdce (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - とても面白くて定期的に読み返しています。続きを楽しみにしています! (2023年3月8日 23時) (レス) @page32 id: 87831ffb52 (このIDを非表示/違反報告)
ayuriayuri112(プロフ) - 続き待ってます!応援してます! (2023年1月11日 5時) (レス) id: 598e63f5be (このIDを非表示/違反報告)
無花果(プロフ) - 続き楽しみです!! (2022年12月30日 23時) (レス) @page25 id: d6d10578eb (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - 続きが楽しみです!!応援してます! (2022年12月28日 12時) (レス) id: 5a62b2ac70 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:baihua | 作成日時:2022年10月22日 22時

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