【V4L0】この世界の楽しみ方。

#23 ページ23

neth side


例のPVが公開されて、俺は周りの人から1番心配されただろう。

DMにファンから沢山の心配メッセージが来ている。

なぜか俺がトレンド入りしちゃうし、見るとみんな自分のこと以上に俺を心配している。


ありがたいけどそれは違う。

と俺は言いたかった。


俺は確かにAが消えちゃうと知った時、もう会えないと思った時、

それはそれは壊れるほど落ち込んだ。


何年も兄弟のように一緒にいた人が消えるなんて、耐えられるわけもなかった。


でもあのPVはある意味俺の希望になった。


Aはまだいる。存在してる。

しかも同じタイトルのゲームのプロをまだやっている。


ねえ、A？お前俺のこと忘れてないやんな？


PVで芸者がつけていたネックレス。

象られた花は、勿忘草。


「俺を忘れないで」
「ずっと友達でいるから」


それをつけてるってそう言うことでしょ？


だってそれは、俺があげたんだから。


Aは最後にオフィスにきた。
何を買いに来たかは知らんけど、その買った時の袋の中に、おじじに頼み込んで入れてもらった。


最後おじじが商品を入れたのは不思議やろ？
別に店員さんもいるのにな。


完全に自己満だったけど、Aがつけてくれててホントによかった。



「neth、花のネックレスなんて珍しい。彼女？」

「んーまぁそんなとこ？」

「流石にA諦めた？」

「いやぁそれは無理。」

「最低だろ彼女にw」

「Lazさん嫉妬は良くないよ」

「してない」



俺も同じの持ってるさ。俺、重いやろ？


［俺は、お前を待ってるけどな］


それを見て、付けてる君はいったい何を考えてるん？

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