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VCT2021が終わった。
もう少しだった。もっとできた。そう後悔する日々も少なくなってきた頃。
私は案の定nethとランクを回していた。
『…あ』
私はCRの公式のツイートを見て声を漏らした。
nethが「ん?」と私に聞き返す。
『メデュたちの脱退ツイートが出たよ』
「あぁ。…」
なんだかしんみりした空気が流れた。
「とうとう2人になっちゃったねぇ…っ」
軽くため息をつきながらそう言うneth。
こう言うのにはあまり慣れていない。
それはきっとnethもそう。
仲間が出ていってしまう。とても辛いこと。
私はCRのホームページのValorant部門のエリアに自分とnethしか残っていないのを見て、悲しくなる。
『これじゃあちょっと前のLazさんとcrowさんだよ…』
気を落としながら私はnethに呟く。
「いやでもLazさんとcrowは新しい仲間を見つけたやん。俺らも作ろ、新しい最高の仲間」
そう明るく言うneth。
『たしかに、それもそう』
時間はあまりないが、もう目処はついている新しいメンバー。
全員は決まっていないが3人にはもう声がかかっている。
もう解体されてしまったが、旧NthのMeiyとAstell、
そしてnethさんの故郷であるBBIにnethさんと入れ替わりで入ったpopogachiだ。
個人的にはここが熱い。なんてったって先輩後輩組だ。軽く泣ける。
「トライアウト、お前どーすんの?」
『一緒にやるに決まってんじゃん』
「え、できんの?」
『…できるし!』
新メンバー選考のトライアウトでは、候補者と擬似的にスクリムを組んで、現メンバーのnethや私との相性がいいか、コーチたちとの連携が取れるかのテストをする。
このトライアウトでは先の新メンバー3人の他にもう1人、補欠的なメンバーを選ぶため、イモータル3以上のプレイヤーが受けに来る。
招待制な上、書類選考も厳密に行われているため変な人はなかなか来ないとは思うけれど、単に上手いだけじゃ受かれないのが競技の世界だ。
そう考えたら私、あの時のトライアウトはなんで受かったんだろう……。
「才能の原石たちが来るっ……!」
『nethテンションえぐ』
トライアウトは明後日から。
私起きられなかったら起こしてもらおう。
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mobutyan(プロフ) - 久しぶりにこんなにも感動する小説を読みました。忙しいかとは思いますが更新ずっと待ってます。 (8月17日 3時) (レス) @page34 id: 97fa38bdce (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - とても面白くて定期的に読み返しています。続きを楽しみにしています! (2023年3月8日 23時) (レス) @page32 id: 87831ffb52 (このIDを非表示/違反報告)
ayuriayuri112(プロフ) - 続き待ってます!応援してます! (2023年1月11日 5時) (レス) id: 598e63f5be (このIDを非表示/違反報告)
無花果(プロフ) - 続き楽しみです!! (2022年12月30日 23時) (レス) @page25 id: d6d10578eb (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - 続きが楽しみです!!応援してます! (2022年12月28日 12時) (レス) id: 5a62b2ac70 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:baihua | 作成日時:2022年10月22日 22時