フラグ51 ページ12
太宰さんは黙って手を握り続けてくれた。
しかし歩みを止めることはなかった。
進む方向はめちゃくちゃで、どこに向かっているのかまるで分からない。
どこかに行くというより何かを探しているような気もする。
ふと、飄々とした横顔を盗み見る。
質問をする気にはなれなかった。
声を発することさえ億劫に思えた。
裏切られるって、こういう感じなんだなあ。
今まで何の疑いもなく信じてきたものが、急に背を向ける。
現実に愕然とする。唖然とする。呆然とする。
戦慄する。
全てを疑いたくなるような、この感じ。
『.........』
偶然起きたことではないと思った。
これまで一度もこんなことは無かったから。
きっと誰かが幸せになるって信じていたから。
おかしいのは、この世界?
それとも、私?
再び自責の迷宮に誘われたその時だった。
「あっ」
「まずい!」
少年達の焦った叫び声と、道路へ転がっていくサッカーボールが目に飛び込んできた。
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花岳(プロフ) - チョコレヰトさん» ひゃーー!お褒め頂き光栄です......!ありがとうございます。相変わらずだらだら更新していくと思いますが必ずや完結させてみせますので!応援よろしくお願いします! (2019年2月11日 11時) (レス) id: 95c5868039 (このIDを非表示/違反報告)
チョコレヰト - おおお…面白いですね!ギャグ一直線って言うわけでもなく、かと言って重すぎるシリアスも無く…!!丁度良くて、見つけて一気読みしてしまいました…w応援してます!更新頑張ってください!いつまででも待ってます! (2019年1月27日 22時) (レス) id: 9bf0bfde55 (このIDを非表示/違反報告)
花岳(プロフ) - 結愛さん» 素敵なほのぼの文芸部だったんですね...こちらはガチガチ文芸部です...〆切前は常に修羅場で、よく悲鳴があがってます。それはそれで楽しいんですけどね!他校の部活の様子を聞けて嬉しいです!コメントありがとうございました!! (2018年9月19日 1時) (レス) id: 95c5868039 (このIDを非表示/違反報告)
結愛(プロフ) - 私も文芸部だったのですが、私の居た文芸部とは違うのですね…。(私の居た文芸部では皆好きなようにお絵描きしてました) (2018年9月17日 13時) (レス) id: 4e4bc357c1 (このIDを非表示/違反報告)
花岳(プロフ) - 紅夏さん» ありがとうございます!!!!もう、ほんとにありがとうございます。待ってる、と言って頂けるだけで頑張れます。絶対書き上げますので、待ってて下さい!、 (2018年9月17日 11時) (レス) id: 95c5868039 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花岳 | 作成日時:2018年1月10日 23時